3/12(日)
「晴れ」

夜中の2時か3時頃いきなり起こされる。今寝たところなのに…。そして朝食を配りだした。はっきり言ってこんな朝早くから食欲は無かったけどそこはやはりオレ、全部たいらげてしまいました。

そして6時すぎに、飛行機はソウルに着いた。ここが寒いこと。考えたら3月のソウルなんだから当たり前なんだけど…。服を全部大きいバックに入れて預けてきた事を思い切り後悔していた。Tシャツ1枚じゃ寒すぎる! とにかく暖かいところを探して空港中を歩きまわり、カフェテリアの前にトランジットの休憩所があってそこは、暖房も効いていて、とても居心地がよかったので、そこで座って日記を書いた。次の便は10:10発である、とにかくヒマヒマヒマ。日本人らしき人はいっぱいいるがここまでくると声もかけにくい。

コーヒーでも飲もうと、バーツが300残っていたのでこれをウォンへ、1200円分のウォンだからまあ使えるだろうと思ってコーヒーを飲んだら1500ウォン、手もとに1万ウォンぐらい残ってしまい、このお金どうしようと思ってD.F.S.(免税店)へ。

そこにマカダミアナッツが売っていたので値札をみると800と書いている。安い! これをウォンだと思ったオレは絶対正しい! でもこれが800円だったのにはマジでびっくりした。ここは日本なのか? なぜ韓国という国に居るのにそこの店の表示は円なのか全然合点がいかない。他の外人は、円なんか持ってないだろうに、なんでウォンじゃないのか!

これにはすっかり腹が立ってきた。というのも店のおばちゃんが、ウォンで
買おうとしたオレになんかこの田舎モンがと言いたそうな顔で無愛想にオレをあしらったからである。なんで日本円で表示してんねん! オマエら自分の国のプライドがないのか?(注:あくまでも個人的な意見です。)と言いたくなった。

と書きつつも結局ここで物を買う人間が、ほとんど全員日本人なんだから仕方ないことも認めてしまうオレであった。事実このD.F.S.に入っているのはおそらくすべて日本人で私は何だか恥ずかしくなってしまったのでした。土産好き日本人め、ここにある商品なんか全部どこの国に行っても一緒やし、なんも安くない。ブランド商品を買い漁り、日本語で店員に話しかけ、日本円を払うお前ら、いい加減にしろ! と逆に日本人に腹を立てる私でした。(注:あくまでも個人的な意見です。)

そして、時間が来たのでまた寒い待ち合い室に戻り、1人浮いてるなあ、と思いつつ、Tシャツ姿で飛行機へ乗り込むオレ。ほとんどすべて日本人。となりの兄ちゃん2人組もどこからの帰りか知らんけどガラ悪いでー、と思いつつオレもそこに並ぶと同類に見えることに気付き、ちょっとショック。

出発時間になってKE624は OSAKA KIXに向けて飛んだ。1時間半程のフライト。 でも、機内は無茶苦茶寒かった。機内食もマズかったなぁ...。関空に無事到着。

パスポートチェックをしていると日本人の女性がオレのうしろにいて声をかけてきた。「兄ちゃんどこ行ってたん?」 久々に聞く女の子の関西弁にオレはすっかりうれしくなった。でっかいジャンパーを着込んでいるが顔は真黒に焼けてかわいい女性である。カンボジアとベトナムと答えると少し彼女も興味を持った様子。バゲージクレームでも一緒にいて今度はオレが彼女にどこに行ってきたのか聞くとアラスカだと言う。オーロラを見てきたという。オレも死ぬ前に一度はオーロラを見てみたい、と言ったら、ほんだら見たら死んでもええんやとつっこみが入る。うーん、うれしくなってくる。いっぺんにこの子が気に入ってしまった。今から思えばお茶にでも誘えばよかった。また会いたいと思う女の子でした。

その子と一緒に税関のところを通る。ここが厳しかった。彼女はパックツアーだけあってアラスカといえどさっと通してもらえたが、オレはなかなか。どこに行ってきたのと聞かれて、カンボジアとベトナムと言ったあと係員の顔が少し変わったのをオレは見逃さなかった。土産は何を買ったのかと聞かれてミニのボトル数本と答えると見せてくれるかと言う。何でもいいから中が見たいんだろう? 結構1つ1つ見てるで。大きいバックパックはバゲージクレームの方でチェックしているから、小さいカバンがメインになる。結局そっちはチャックの中まで開けられて、こりゃきついわ。とにかくオレはそんなヤバイもんは、持ち込んでないのでパス! やったね。

あのサメットで会った早大の彼はここでえらい目に合ったという話を思い出していた。ネパールで日本人にタバコをもらいそれがここで、見付かって奥の部屋まで引っ張っていかれ、そこで試験管に入った黄色の液体が緑に変わったら、そういうものだと説明されたという話。あれはなかなかおもしろかった。彼は大丈夫だったんだけど、もしそうして人からもらったタバコがヤクだったら、今頃彼も刑務所でまずい飯を食わされていたかもしれない。それを思うと結構怖い。とにかくオレはパス、晴れて自由の身に。

外にはさっきのお姉さんがまだいたので一緒に駅まで行って別れた。ホントに惜しいことをしたと今さら後悔ですわ。もう少し話してみたかったし、結構感じのいい子やったのになあ…。
彼女は「はるか」で、私は南海線に乗って家路に向った。
(おわり)

(写真:関西国際空港にて)


全日数 25泊27日
タイ
(バンコク)
 ↓
カンボジア
(プノンペン→シェム・リアプ→プノンペン)
 ↓
ベトナム
(ホーチミン→ダナン→フエ→ハノイ)
 ↓
タイ
(バンコク→コサメット→バンコク)
 ↓
シンガポール

旅費 
 往復航空券
          74,000円
 滞在費(移動費込み) 
        105,000(現金)
          24,000(トラベラーズチェック)
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合計 203,000円
(余ったリエル・ドン・バーツ・ドルあり)