翼の折れたエンジェルで一気に心がざわついた夜
僕の信条は「Don’t Look Back」。ボストンのあの名曲に込められた言葉どおり、基本的に過去を振り返らない生き方を選んできた。思い出に浸ることも、昔を悔やむことも、僕のスタンスにはあまり合わない。そう思って生きてきたのに――。
先日、「ざわつく!昭和歌謡祭」を観ていたら、不意に心が揺さぶられる瞬間が訪れた。エンディング曲を当てる企画で、昭和の名曲が23曲ずらっと流れてきたのだ。懐かしいメロディを追って、歌詞が出ていたこともあり、つい大きな声で口ずさんでいた。
ところが、その中の「翼の折れたエンジェル」を歌った瞬間、胸の奥から説明できない寂しさがぶわっと押し寄せてきた。別に特別好きだった曲じゃない。ただ“なんとなく流行っていた”くらいの記憶しかないのに、不意打ちのように心を持っていかれた。正直、少しメンタルが危うくなるくらいの衝撃だった。
“戻れない”実感をどう受け止めるか
こうした体験は、一見するとただの寂しさに思える。だが、研究によるとノスタルジーは自己肯定感を高め、心の安定につながる効果もあるという。つまり「戻れない実感」は必ずしもネガティブではなく、むしろ今をより大切に生きるためのきっかけになり得るのだ。
僕にとって「翼の折れたエンジェル」は、そうした気づきを突きつける存在だった。過去を振り返らないことを信条にしてきたけれど、不意に流れ込んでくる記憶と感情を拒む必要はない。揺らぎを抱えながら生きていくことが、年齢を重ねるということなのだと思う。
まとめ
・音楽は「BGM現象」として、意識していなくても感情のスイッチを押す。
・年齢とともに「どうにもならない出来事」が増え、ノスタルジーが強く蘇りやすくなる。
・「翼の折れたエンジェル」は僕に、もう戻れない幸福な青春の日々を実感させた。
・それは寂しさであると同時に、今を大切に生きるための気づきでもある。
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