「子どもがいれば優遇されて当たり前」と考えているママは、少数ながらいるようです。私の友人のA男から聞いた話ですが、子連れのママから「無料でグリーン車の席を譲れ!」と要求されて大困惑したそうです。A男が断ると、思わぬ展開が待っていました。
グリーン車の席と自由席と交換して!A男は実家への帰省のため、新幹線のグリーン車を予約していました。
彼はそのとき体調を崩しがちだったので、今回のみ奮発。
新幹線に乗り込み「グリーン車はやっぱり快適だな」と感心していると、幼稚園児くらいの子どもを連れたママがA男に近づいてこう言いました。
「このグリーン車の席と私の自由席を交換してくれません?」
耳を疑うような要求をしてきたのです。
グリーン車の席には空きがあったため、A男は戸惑いながら「車掌さんから購入したらいかがですか?」と答えました。
するとそのママは「購入したいんじゃないんです、交換してほしいんです」と、きっぱり。
タダで交換しろ、と訴えてきたのです。
A男は「どうしてですか?」と聞くと、ママは「こっちには小さな子どもがいるんです」と、子どもを理由に要求してきたようです。でも親子は元気な様子で、自由席でも問題なさそうです。理不尽な要求に加え、体調不良のためわざわざグリーン車に乗ったA男は、席を譲る気にはなれませんでした。
A男が「無理です」の一点張りで断ると、「子育てしていると大変なんです! なんでわかってくれないの! ひどい!」となじってきました。
無料で席を強奪するのはひどくないのか!? とイライラを募らせるA男。
あまりのしつこさに車掌を呼ぼうかと思っていたら、横から声がかかりました。
A男たちの会話を聞いていた、50代くらいの女性が、「かわいそうだから譲ってあげたらいいのに」と言ってきたのです。
その言葉を聞いたA男は、ブチ切れ。
それなら自分が譲れば? と、「あちらの親切な女性が譲ってくれるそうですよ」と、ママのターゲットを変更させることにしました。
ママは「ありがとうございます〜」と見事にロックオン。狙い通り、誘導されていきました。
その後、A男はヘッドホンを装着して無視を決め込んだのです。
50代くらいの女性も、「私も年だし」「終点まで行くし」と言い訳を並べて、席を譲ることはありませんでした。
親切ぶっていたのに薄情だな、と冷ややかに傍観するA男。
粘っても席をゲットできなかったママは「日本は子育てに冷たい!」と捨て台詞を吐いて去って行ったそうです。
子育てしやすい社会づくりは急務ですが、過度な要求は非常識なこと。
子どもがいて大変なのはわかりますが、自由席の切符しかもっていないのに、タダでグリーン席と交換してもらおうなんて…。子どもを連れている、連れていないにかかわらず、筋違いな要求はしてはいけませんよね。
ltnライター:愉子