BSでの放送だったので 見た人も多いだろう
試験も近づき テレビ放映とは言え観る時間など無かったのだが
田中裕子・岸部一徳と出演者を見ただけで引き込まれて見てしまった
50歳を越えた独身女性 牛乳配達とスーパーのパートで生計をなす彼女が主人公
実年に近い事と 申訳ないがくたびれた様な田中さんご自信の顔が
妙にこの映画にマッチして・・・ 一徳さんの間の抜けたような表情も
疲れた中年の それこそ我々自身を見ているような・・・
堰を切ったようにお互いをむさぼり合うシーンには やけに感動してしまう
若い人達は この映画をどう見たのだろう?
我々の年代が見ての感想とは 大分違うだろうと思いながら見ていた
淡々と流れる日常の中で 人それぞれが悩み悲しみ そして喜び生きている
50年も生きていると 大抵の事は自分の中に吸収できる
他人事の人生を客観的に見る事で 自分に置き換えてみている自分がいる
そこには 起こりそうで起こらない非日常があった
50歳、独身。牛乳配達とスーパーのパートで生計を立てている大場美奈子には、秘かに想い続けている男性がいた。市役所の児童福祉課に勤務する高梨槐多である。中学時代、親同士の不倫が発覚し疎遠になってしまったが、あれから30数年、彼への気持ちは未だ変わらない。そして、そのことは誰にも知られてはならない――筈だった。ところがある日、その想いを綴った美奈子の、匿名で出した葉書がラジオ番組で読まれ、それを偶然耳にした槐多の妻で末期癌に侵された容子に全てを悟られてしまう。しかし、彼女は美奈子に意外な願いを託すのだった。「私が死んだら夫と一緒になって欲しい」と。それから1ヵ月後、容子が他界した。残されたふたりは、もう一度、出会うところから始める決意をする。だが、愛を確かめ合った翌朝、槐多は雨で増水した川で溺れている少年を助けようとして、帰らぬ人となるのであった。美奈子の恋は終わった。彼女は、彼女を心配する亡母の友人の敏子に今後のことを問われ、「これから本でも読みます」と答えた。
第79回キネマ旬報日本映画ベスト・テン第3位、主演女優賞(田中裕子)受賞、第60回毎日映画コンクール監督賞、女優主演賞(田中裕子)、録音賞受賞、第30回報知映画賞最優秀主演女優賞(田中裕子)受賞、第29回モントリオール世界映画祭審査員特別賞受賞、第27回ヨコハマ映画祭日本映画ベストテン第2位、脚本賞、主演女優賞(田中裕子)、助演男優賞(岸部一徳)受賞、第8回みちのく国際ミステリー映画祭in盛岡出品、日本映画ペンクラブ賞会員選出ベスト5日本映画4位、文化庁支援作品。
第79回キネマ旬報日本映画ベスト・テン第3位、主演女優賞(田中裕子)受賞、第60回毎日映画コンクール監督賞、女優主演賞(田中裕子)、録音賞受賞、第30回報知映画賞最優秀主演女優賞(田中裕子)受賞、第29回モントリオール世界映画祭審査員特別賞受賞、第27回ヨコハマ映画祭日本映画ベストテン第2位、脚本賞、主演女優賞(田中裕子)、助演男優賞(岸部一徳)受賞、第8回みちのく国際ミステリー映画祭in盛岡出品、日本映画ペンクラブ賞会員選出ベスト5日本映画4位、文化庁支援作品。