ソードアート・オンライン (Sword Art Online)
略称はSAO。完全なる仮想世界を構築するナーヴギアの性能を生かした世界初のVRMMORPG。
2022年10月31日にゲームメーカー「アーガス」より発売。ユーザーの期待と渇望を受け、初期出荷分1万本は瞬時に完売した。しかしその真の姿は、茅場晶彦の「真の異世界の創造」という渇望を具現化するための狂気のソフトウェアだった。同年11月6日の正式サービス開始と同時に茅場により生死を賭けたデスゲームの舞台と化し、クリアに至るまでに4000人の死者を出す大惨事を招いた。このため、アーガスも事件後1年足らずで解散に追い込まれ、SAOサーバーの管理をレクトに委託している。
自らの体を動かし戦う、というナーヴギアのシステムを最大限体感させるため、魔法の要素を排し、代わりにソードスキルという必殺技と、これを使うための様々な武器類が数多く設定されている。また鍛冶や裁縫、釣りや料理、音楽など戦闘用以外のスキルも多数用意され、ゲーム内で文字通り「生活」することができる。
ゲームの舞台は石と鉄で構成され、全百層からなる《浮遊城アインクラッド》。城の外部には無限の蒼穹が広がり、内部には都市や村、森や湖など様々なフィールドが存在する。上下のフロアをつなぐ階段は各層一つのみ、その全てが怪物のうろつくダンジョン《迷宮区》に存在し、階段の直前には強力なボスモンスターが立ちはだかっている。通貨単位は「コル」。なお『アインクラッド』は『具現化する異世界』を意味するAn INCarnating RADiusに由来する。
ベータテスト時および正式サービス開始直後はプレイヤーが各々デザインしたアバターが使われていたが、この世界が紛れもない現実である事を実感させるため、茅場によってナーヴギアでスキャンした装着者の顔とダイブ前にキャリブレーションした身体のデータを元にしたアバターの再構築が行われた。そのため全プレイヤーが現実世界同様の容姿となっている(異性のアバター使用者も本来の性に修正されている)。
ちなみに、SAOにも15歳以上推奨という年齢制限(レイティング)が存在したが、それが守られなかった例は少なからず存在し、SAOに囚われてしまった年齢制限以下の子供は作中で確認されているだけでも20人以上、デスゲーム開始当時10歳であった子供も存在する。
2024年11月7日14時55分、75層のボスモンスター攻略戦を終えた直後、ヒースクリフの正体をキリトが看破し、相討ちに近い形で最終ボスである彼を撃破したことにより、最終層たる第100層到達前にゲームはクリアされることとなった。
ビーター
SAO内で使われていたベータテスト出身のプレイヤーを貶めて言う蔑称。"ベータテスター上がりのチーター(不正行為者)"を縮めた造語であり、ベータテストで培った経験と知識を独占する利己的なプレイヤーを指す。キリトはビーターを最初に自称している。
茅場によるSAOデスゲーム化宣言後、キリトも含め多くのベータ出身者は自身の生存を優先してテスター時代に培った膨大な知識と経験を独占した利己的な自己強化に走り、ハイレベルプレイヤーとして活動する一方、恐慌する初心者達をほとんど顧みなかった。それ故にデスゲーム開始直後は多くの一般プレイヤーはベータテスト出身者をひどく毛嫌いしており、ベータ出身者達は批判や中傷を恐れ自身の出自を隠して活動していた(もちろん、決してベータテスト出身者全員がビーターという訳ではなく、一般プレイヤーへの情報や技術提供を積極的に行ったベータ出身者も少なくない)。ビーターという蔑称が定着した後はベータテスト出身者であるというだけで差別されることは減ったようだが、それでも風当たりは良くはない様子。
デュエル
腕試しや意見が対立した場合に行われる、プレイヤー同士による決闘のこと。
種類は、強攻撃の一撃ヒットで勝敗が決まる《初撃決着モード》、HPが半減した時点で勝敗が決する《半減決着モード》、どちらかのHPが0になるまで戦う《完全決着モード》の三種類が存在。
デュエルの最中は例え《圏内》であっても攻撃によってお互いのHPを減らす事が出来る。だが、ゲームでの死が現実の死となるSAOにおいて完全決着モードを選択する者はまず存在せず、半減決着モードでもクリティカルヒットによってHPが危険域にまで落ちてしまう事がある為、大半が初撃決着モードで勝敗を決める。勿論、デュエル中でも降参する事が可能。
圏内
正式名称は《アンチクリミナルコード有効圏内》。悪性攻撃等からプレイヤーをシステム的に保護するエリアのことを指す。
SAOではモンスターがはびこる《フィールド》と、プレイヤー達が準備・休息するための《主街地》に区分され、主街地の内部は《圏内》と呼ばれる。この《圏内》の中では犯罪行為防止機能が働いており、各々のプレイヤーはシステム的に保護され、また他のプレイヤーを絶対に傷つけることができない。具体的には、プレイヤーへの攻撃は不可視の障壁に阻まれHPを減らす事は出来ず、各種の毒アイテムも一切機能せず、アイテムを盗む事も不可能になる。なお、圏内で他のプレイヤーに攻撃してもHPは減らず、犯罪者カラーにもならない仕様を利用した《圏内戦闘》という模擬戦も行われている。この際には攻撃者のパラメータとスキルが高いほど、保護障壁への攻撃による発光と衝撃音、ノックバックが過大化する。
このように原則として《圏内》では、アンチクリミナル(犯罪防止)の名の通り直接的犯罪行為は行えないが、一方で一部のオレンジやレッドプレイヤーによってシステム保護の隙間を突いた悪質なハラスメント行為やPK技が考案されていた。具体的には、保護機能を逆手にとって通路を塞ぎ相手を閉じ込める《ブロック》、直接数人で取り囲んで相手を一歩も動けなくしてしまう《ボックス》、熟睡しているプレイヤーに《完全決着モード》のデュエルを申し込み、寝ている相手の指を勝手に動かしてデュエル申請を受諾させそのまま寝首を掻く《睡眠PK》、担架アイテムを使用して寝ているプレイヤーを圏外まで運び出してしまい《フィールド》上で攻撃したり、強力なモンスターが徘徊する危険地域を出口に設定した回廊結晶を使用した《ポータルPK》といった手口などが存在する。最も、このような特殊な環境・条件・手段が無い限りは《圏内》での犯罪行為は絶対に不可能である。
犯罪者(オレンジ)プレイヤー
SAO内において、盗みや傷害、あるいはプレイヤーキル (PK) といったシステム上の犯罪を行ったプレイヤーの通称。由縁は通常プレイヤーのカーソルが緑(グリーン)であるのが、犯罪を行う事でオレンジに変化する事から、犯罪者を《オレンジプレイヤー》、その集団を《オレンジギルド》と通称される。
基本的に犯罪を行った者は《オレンジプレイヤー》と呼ばれるが、中でも積極的にPK(=殺人)を行った者は《レッドプレイヤー》と呼ばれ、多くの一般プレイヤーにとって畏怖の対象となっている。なお、《レッド》はあくまで殺人ギルド《ラフィン・コフィン》が最初に宣言した積極的PKプレイヤーの自称および通称である為、システムには規定されていない。
一度カーソルがオレンジになると、カルマを回復するためのクエストをクリアしない限り解除されず[注釈 15]、カーソルがオレンジの状態で《圏内》に踏み入れると鬼のように強いNPCガーディアンが大挙して襲ってくる為、事実上《圏内》へ立ち入る事が出来ず、その為《圏内》のみに設置されている各層の転移門を利用する事が出来ない。故にオレンジプレイヤーが他の層を移動するためには、転移結晶の行き先に《圏外村》を指定するか、極めて高価な回廊結晶を使用するか、あるいは徒歩で攻略済みの迷宮区タワーを上り下りするしかない。
生還者(サバイバー)
SAOから生還したプレイヤー達を指すネット用語。
生還者達は2年間という長期間をVR世界で過ごしたためか仮想空間への適性が高く、常人なら音を上げる長時間のダイブにも耐えうる事が可能。和人はそれを活かしてVRマシンのモニターなどのバイトなどをしている。生還者達の殆どはVRMMORPGを続けている模様。
また、積極的殺人歴のある本格的なオレンジプレイヤーはカウンセリングの要有りということで1年以上の治療と経過観察を義務付けられている。学生に当たる身分のプレイヤー達は、政府が用意した学校に通っている。
生還者達はHP0=死という極限の環境の中で余りにも長い時を過ごしてしまったため、何処か浮世離れした雰囲気を纏っている。
アルヴヘイム・オンライン (ALfheim Online)
通称はALO。SAO事件の1年後にレクト・プログレスより発売されたVRMMORPG。
火妖精族(サラマンダー)、水妖精族(ウンディーネ)、風妖精族(シルフ)、土妖精族(ノーム)、闇妖精族(インプ)、影妖精族(スプリガン)、猫妖精族(ケットシー)、工匠妖精族(レプラコーン)、音楽妖精族(プーカ)の九つの妖精族が高位種族である光妖精族アルフへと至るべく、世界樹と呼ばれる巨大な樹木の頂点を目指すという内容で、種族間抗争が前面に打ち出されている。
レベル制をとっておらず、戦闘はプレイヤーの運動能力に大きく依存しており、他種族間ならPKも可能とかなりハードな仕様。最大の特徴はフライト・エンジンを搭載している事で、滞空時間に制限こそあるものの、自らの翅によって自在に空を飛ぶ事が出来る(運営者の交代に際して滞空制限は無くなった)。SAOに迫る高スペックに加え、この飛行システムの実装故に爆発的な人気を獲得している。通貨単位は「ユルド」。
SAOのサーバのコピーが使われているため、旧SAOプレイヤーのセーブデータがそのまま保存されており、一部共通するシステムデータはそのままALOで使用することが可能。またカーディナルシステムも同様に実装されている。
須郷の起こした事件によって運営停止に追い込まれたが、全ゲームデータを殆ど無料同然でレクトから譲り受けた有志達の手により、ザ・シード規格のVRMMORPGとして復活した。また、そのデータにはSAOのものも含まれており、これを活かす形で以下のような仕様変更が行われた。
元SAOプレイヤーがプレイする場合、SAOのセーブデータ(容姿とステータス)の引き継ぎ選択が可能。
ソードスキルと浮遊城アインクラッドを実装。ただしユニークスキルは追加されなかった。
ソードスキルの発展形で、自分だけの技を作るシステム「オリジナル・ソードスキル (OSS) 」の追加。
ガンゲイル・オンライン (Gun Gale Online)
通称はGGO。ザ・シードによって誕生したVRMMORPGの一つ。世界大戦によって荒れ果てた遠い未来の地球を舞台とし、剣と魔法ではなく銃火器による銃撃戦をメインに据えたゲーム。
プレイヤー達は筋力 (STR) 、敏捷力 (AGI) 、耐久力 (VIT) 、器用度 (DEX) 等の六つのステータスと数百種類のスキルを自由に選択・上昇させて、自分だけの能力構成(ビルド)を構成していく(ただし余りにも無計画な能力構成は戦闘力を削いでしまうため、定番の組み合わせも幾つか存在し、それらを便宜的に「アタッカー」「タンク」「スナイパー」と言ったクラス名で呼称することもある)。また、ゲーム的な面白さを盛り込むため、銃撃者には自身が発射する弾丸の「着弾予測円(バレット・サークル)」が緑色の円として、被銃撃者には自身を狙う弾丸の「弾道予測線(バレット・ライン)」が赤い線として視認できる。
GGOでは、日本で稼働しているVRMMORPGで唯一ゲーム内通貨を電子マネーに換金する事が可能であり、これによって生計を立てている「プロゲーマー」が存在している。そのためにプレイヤー間の摩擦は他のVRMMOに比べて激しく、トッププレイヤー達も他のVRMMOにおける廃人プレイヤー以上の時間と情熱を注ぎ込んでいる。
通貨単位は「クレジット」。電子マネー還元レートは100クレジット=1円。トッププレイヤーは月当たり20万 - 30万円稼ぐという。
ゲーム内に登場する銃器は大きく分けて実弾銃と光学銃の2つがあり、双方にメリット・デメリットがある。実弾銃は現実の銃器をモデルとしているため、GGOプレイヤーにはいわゆるガンマニアが多い。また、銃剣や光剣も使えるが、使用者は少ない。
(バレット・オブ・バレッツ)
GGOにおける対人トーナメントのサバイバル戦。ブロック毎に別れて1対1の予選を繰り返し、各ブロックの上位2名、合計30名が総当たりで挑む本戦への出場権を得る。
第3回優勝者のキリト(シノンと同率)が試合で魅せた光剣による白兵戦が注目され、その後一時期光剣使いが増えた(ただし、シノンも含めて極めたプレイヤーは現れなかった)。