皆さん、こんにちは。休めてますか?
このブログではうつ病歴3年の私が「休む」ということをテーマに記事を書いていきます。
皆さんは「モノアミン仮説」ってご存知ですか?うつ病を患った方なら一度は聞いたことがあるかもしれませんね。モノアミン仮説とはうつ病治療の元となっている考え方で、うつ病の発症にモノアミンと呼ばれる神経伝達物質(シナプス間で情報の受け渡しを担う物質)が大きく関わっているとするものです。具体的には、セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンの三つの神経伝達物質が脳で影響しているとされています。
セロトニンは落ち着き、ノルアドレナリンは意欲、ドーパミンは楽しみに関係しているそうです。これら三つの神経伝達物質の分泌に異常をきたすことで、シナプス間の情報伝達が正常に行われなくなるとうつ病になるという論理です。
現在うつ病治療で使用されている抗うつ薬は、このモノアミン仮説を元に開発されたものです。つまり、セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンを増やしたり、これらの物質に代わって受容体といいう部分を刺激(or遮断)することによって抗うつ作用を狙っています。ただし、このモノアミン仮説、その名の通り「仮説」だそうで、本当に正しいのかどうかは確認できていないそうです。患者としては、そんな無責任な・・・という感じですが。
ここでモノアミン仮説を用いたうつ病の回復段階の解説を確認してみましょう。お医者さんのHPなどでよく紹介されているものです。
このように、それぞれの神経伝達物質の回復順はある程度決まっているようです。その順番に応じて対応する脳の機能も回復していくというモデルですね。このモデルに関しては、私は納得させられることが多いです。自分自身の回復過程で実際にこのような経験をしているからです。よく考えてみると当たり前のことかもしれませんけども。「不安」な人が何も「手につかない」のは普通のことですし、ましてや「喜び」など感じられるわけがない。セロトニンは、ノルアドレナリンとドーパミンの分泌をコントロールしているそうで、セロトニンが充足されるとノルアドレナリン、ドーパミンというように症状も改善していくのですね。
ただ、本などを読むとモノアミン仮説では説明のつかないことがいろいろと存在するそうですね。そこでコルチゾール説、BDNF説、神経炎症説(いずれも仮説)などが提示されてきました。最近の研究では、脳の炎症の原因となる特定のたんぱく質を発現させるウイルスが特定されたそうで・・・なんのこっちゃという感じですが、患者としてはうつ病の治療が前進してくれることを願っております。
どちらにしましても、現在のうつ病の標準治療がモノアミン仮説に基づいた薬を使用して行われている以上、患者としてはそれに従うほかないです。それで回復した人がいるのは事実なわけで、私自身その治療のおかげで寛解した経験があるのですから、現時点ではその説にのっとって治療を続けていくことが最も治る確率が高いことは言うまでもありません。
今日の一曲
アーティスト:John Coltrane
アルバム:Ballads(Deluxe Edition)
曲名:I Wish I Knew
このブログに関するお断り:
現在、うつ病治療中のため更新は不定期となります。また病状により誤字脱字が多くなることがあり、ご覧の皆様にはご不便をおかけしますが、ご了承くださいませ。