少し昔の話になるが、大分県フットサル選抜の選考会(練習会)でのこと、
その練習会に参加していた大学生から、
「チームを強化するにはまずどうするべきですか?」 と質問された。
その、大分県フットサルリーグに所属する大学生サークルチームは、当然指導者がいるわけもなく、
学生達だけで練習し、上を目指しているのだろう。
おそらく、5~6年前の自分と同じで、練習の方法が具体的に分からなくて、
結局、ゲーム中心で時間を使ってしまっているようだ。
私はその質問に対して、
「まずは徹底した基礎練習(止める・蹴る)とフィジカルトレーニングだよ。」
「フットサルっぽいものに手を出す前に、基礎とフィジカルが出来ていないと結局は剥がれやすいメッキにしかならないゾ。」
って感じの答えをしたと思う。
その時は練習の合間の短い休憩時間だったので、細かくアドバイスが出来なかった。
そこで、遅ればせながら、自分勝手に考えるチームの強化方法をウンチク述べてみたいと思う。
それぞれのチームに様々な目標があると思うけど、1つの目安として、
県リーグ(1部)の下位のチームが優勝争いをするくらいのチームを目指す!
という設定で考えてみよう。
① 基礎練習(ボールコントロール)
簡単なパス練習から動きを入れたパス練習、そして、ゲーム性のあるパスゲームなどの練習を
繰り返し行うことで、止める・蹴る・運ぶなど、ボールコントロールを高める。
② 体力トレーニング(フィジカル)
ダッシュ and ストップ などの瞬発系トレーニングと、
インターバル走などのミドル持久力、
そして、太ももや腹筋などのボディーバランス系のトレーニングを計画的に行う。
③ ポゼッショントレーニング(ボール支配)
①のトレーニングを発展させて、複数のゴールを設置した状態のゲームや、パスの回数によって得点を争ったり、
パスを繋ぐ技術、ボールを失わず支配するための動き、判断、スペースの作り方などをトレーニングする。
④ シュート練習(フィニッシュ)
アラから始めたり、フィクソからだったりゴレイロだったり、
様々なパターンを考え出してシュート練習を繰り返す。
4人の連動やバランスの取り方、味方がシュートする時のポジショニングなどにも注意すること。
シュートはインステップとトゥーキックの左右両方で練習する。
⑤ 対人プレー
まずは1対1の個の勝負で負けないように繰り返しトレーニングする。
そして、2対1や3対2などの数的にアンバランスな状態を作り、
試合であり得そうな場面を取り出した練習を行い、チームとしての約束事を統一していく。
⑥ サインプレー
流れの中でのサインプレー。
さらに、フリーキック、キックイン、コーナーキック、ゴールクリアランスなどにおいて、
決められた動きを出来る限り統一することによってシュートチャンスを増やしていく。
同時に、守備におけるポジショニングやカベの作り方なども練習で確認していく。
だいたいこんな感じかな・・・・
第6段階まで焦らずに確実に進んでいけたなら、
きっと、大分県フットサルリーグ(1部)でもそれなりに勝負できるチームに進化しているはずだ!! たぶん・・・
今のところ、①②③を通り越して、いきなり④や⑤や⑥に手を出そうとするチームがとても多いと思う。
もう1度、自分達がどの段階からスタートするべきか、しっかりと冷静に考えてもらいたい。
エスペランサでは、
②を1年中高める努力をしながら、
試合の後は①や③に戻って再確認をしたりしながら、
1年間で計画的に④⑤⑥と進んでいけるように練習メニューを考えている。
とにかく!焦ってはいけないのだ!!
克服するべき課題と、手に入れるべき戦術のバランスをいつもいつも考えることがとても大事だと思う。
ウンチク述べてしまいましたが、
最も大切なことは、練習を指揮する者の
「想像力」
なのかもしれません。
想像を出来るだけ膨らまし、自分のチームに合った練習メニューを考えること。
これがとても難しいけど意外に楽しいものです。
何か、面白い練習を考えたら是非教えて下さい!!