福岡での生活は朝が早い。
基本、朝食は6時。寝ぼけ顔で美穂と朝食を済ませる。
午前中に食後の運動として家から小学校までの往復を散歩した。
久しぶりに歩く道。見慣れたはずの小学校までの道のりが新鮮に感じた。
小学校は片道15分程度の場所にある。
あえて最短距離では歩かずに昔寄り道した細い道などをあえて通る。
通る先々で見る景色ごとに記憶がよみがえる。
道路が舗装されたり、新しい建物に変わっていると寂しい気持ちになる。
小学校に到着。
『関係者以外立ち入り禁止』
『学校敷地内に入る場合は許可を取ること』
と目に付く場所に書かれている。
小学校の時には気がつかなかったが、警告看板が校門に記されていた。
警告看板を気にせずに学校に入ろうとすると、まじめな美穂は
怒られるから入らないほうがいいよと言う。
俺はやめろと言われるとやめたくなくなる性分なので
いつものように面白がって敷地に入ると美穂も諦めてついてきた。
グラウンドのほうに行ってみる。
野球少年が練習していた。
保護者も多数いたため、美穂は安心しているようだった。
体育館のほうに行ってみる。
バスケットボールの弾む音が聞こえる。
頭を不安がよぎって足取りが重くなる。
恐る恐る体育館の小さな窓から覗くと幅広い年齢層の人が仲良くバスケをしていた。
ミニバスではなかった。
帰り道は行きとは別のルートを選び
哀愁をかみ締めながら帰った。