スワロフスキーと一口にいっても様々な製品があります。ジュエリーやファッションアイテム、テーブルウェアやガラスのフィギュア、シャンデリアや照明器具、光学機器まで。なにしろ年商2300億円以上の巨大カンパニーですからその裾野はとても広いのです。

それぞれの分野で認知されやすいように、数種類のプロダクトブランドが作られています。

#2028に代表されるラインストーン(flat backs)は以前は単にSWAROVSKIと記されたファクトリーバックに収まっていましたが、2007年頃からはCRYSTALLIZEDと表記されるようになっていました。
スワロフスキー・デコパーツ・ラインストーン通販専門サイト /ボスダリアのスワロ講座-ファクトリーバックの表示

このCRYSTALLIZEDには強烈なメッセージを感じました。
「すべてのものをクリスタルに!」
まるでJ・G・バラードの『結晶世界』のような幻想的なテーマ性を感じたのは僕だけではなかったと思います。あるいは織田信長の「天下布武」に通じる、より戦略的・能動的な意味合いがあったのかもしれません。ともかく、インパクトのあるプロダクトブランドでした。

ところがつい最近、SWAROVSKI ELEMENTSに変更されています。ひとつにはグループ内の統合などによる組織の変化に対応する必要があったのではないかと推測しています。一方でSWAROVSKIを明確に冠することで、さらなるブランド強化の狙いも当然あっただろうと思います。


SWAROVSKI ELEMENTSとは直訳するとスワロフスキーの素材・部品となります。フラットバックをはじめ細かなクリスタルガラス製品はまさにエレメンツの形容に相応しいでしょう。この素材を元にデザインされたファッションアイテムには、MADE WITH SWAROVSKI ELEMENTSのラベルが付けられます。そこにスワロフスキー社の品質へのこだわりと誇りを感じます。

                ボスダリア
 スワロフスキー・デコパーツ・ラインストーン通販専門サイト /デコダリア
前回の記事で、当社デコダリアはスワロフスキーのラインストーンを主に扱っていると書きました。

しかし、スワロフスキー製品の中にラインストーンと呼ばれる物はありません。

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だからといって当社がまがいものを販売しているわけではありませんよ。くれぐれも誤解なされないように。

ラインストーン(Rhinestone)とは、ヨーロッパを流れる大河、あのライン川(Rhine)に因んでいます。線を表すLineとよく勘違いされますが、まったく関係ありません。

1730年頃、アルザス地方の宝飾工芸家ストラス(Georg Friedrich Strass)が、模造ダイヤの底をビスマスやタリウムなどの金属でコーティングすることを思いつきました。この技法はフォイルバック(foil backs)と呼ばれます。ストラスの発明は従来の模造ダイヤに比べ格段に美しい輝きを人々にもたらしました。ルイ15世治世下のフランス宮廷ではたちまちもてはやされ、貴族達のジュエリーやドレスなどの装飾に盛んに用いられるようになりました。ヨーロッパの多くの国では今もラインストーンのことをストラス(Strass)と呼んでいます。
ラインストーンを配したティアラ

20世紀初頭、ライン川畔でライン川の小石という意味の「RHEINKIESEL」というお土産が売られていました。これはボヘミア地方で製造されたストラスだったようです。ストラスがラインストーンと呼ばれるようになった理由はどうもこのあたりにあるようです。

歴史的に見れば当然ですが、スワロフスキー社はラインストーンの名称を使用していません。しかし、日本ではこの俗称が先行していたため、スワロフスキーのフラットバック(Flat backs)やホットフィックス(Hotfix)をラインストーンと呼んでいます。

個人的には、発明者に対する敬意も含めてストラスと呼びたいところですが、ネットでの販売ではそうもいきません。ストラスでは、誰も検索してくれないでしょうから…


             ボスダリア




皆さん、はじめまして。

ボスダリアです。奇妙なニックネームですが、ダリア三姉妹のボスに当たるのでそう呼ばれています。

さて、このブログではスワロフスキーについてその歴史や製品群、最新情報など、皆さんにお伝えして行けたらと思っています。

当社デコダリアでは、デコパーツとして主にスワロフスキーのラインストーンを扱っています。なぜ、スワロフスキーなのか、その魅力はどこにあるのか、探求してみたいと思います。

今後ともよろしくお付き合いください。

デコパーツ・スワロフスキー専門店 デコダリア