先週は雨の日がずっと続いていたこともあってか

通級クラスに来ているHくんは落ち着きのない日が

とても多くありました。

 

 

天気が気分の有り様にかなり影響すると思いますが

雨による低気圧で気分が抑圧されるのか

ADHDの子の場合には、落ち着きがなくなる

という症状がでるのかも知れません。

 

 

Hくんは知能にはまったく問題がないのですが

行動が落ち着かないので、歩き回ったり

暴れたりします。

 

 

そのせいで友だちになぐりかかったり

蹴りを入れてしまいます。

 

 

給食のときには汁の入ったコンテナを持つ子に

突撃したために、コンテナが大きく傾いて

汁が床に大量にこぼれてしまうという

ハプイングがありました。

 

 

片付けのときに牛乳の入ったパックを

投げつけるという行為に及んでしまうことがあります。

 

 

ADHDの子の特性として、「考える」前に衝動的に

行動に及んでしまうことがあるようなので

叱ったりたしなめたりすることで行動が改善する

ということはないようです。

 

 

でも注意しないわけにいかないから注意する。

 

 

すると「自分を否定された」と癇癪を起こして

暴れることも去年はあったようです。

 

 

たぶん本人が一番辛いと思います。

 

 

頭で考えていること、心で感じていること

そして自分がやってしまうことが全く一致して

いないのです。

 

 

意識や心と身体がバラバラ・・・

 

 

切ないですよね。

 

 

お母さんはもっと辛いと思います。

まずこういう子を産んでしまった自分を

責めると思います。

 

 

そして、【治療】を受けていない子は

家でも暴れるので、家の中は常に

カオス状態。お母さんはいつも

イライラが絶えないでしょう。

 

 

自分を責め、しかも家庭はいつも

落ち着かずにイライラのエネルギーが

充満している状態。

 

 

 

 

発狂しそうになりますよね?

 

 

家族はものすごく辛い状態にいると

思います。特に、お母さんは・・・

 

 

子どものことを思えばこそなんとかして

あげたい気持ちはあるものの

心療内科に行ったときに、「このまま放って

置くと犯罪者になりかねませんから、一緒に

治療していきましょう」とドクターが言った

ことに対して

 

 

【犯罪者になりかねない】という言葉だけに

異常反応してしまい、こんドクターを

シャットダウン。

 

 

今は自分でネット検索し、さまざまな

ドクターを訪ねるも、結局は地元のドクター

 

 

つまり、【犯罪者になりかねない】宣告されて

しまったドクターに行き着いてしまうので

途中で治療を含めた改善策にたどりつけないで

いるようなのです。

 

 

Hくんを見ていると、頭は良いし賢いのに

落ち着いて授業を受けられないというだけで

成績が振るわない・・・

 

 

なんとか彼の自立支援のためにできる最大限の

ことをしてあげたいという気持ちがあるのにも

かかわらず、保護者の状態・状況のせいで

その先に進めないもどかしさがあります。

 

 

ADHDの捉え方は国によって違っているようで

アメリカでは生物学的問題だから化学療法を

しなければならないと考えているようです。

 

 

ところがフランスでは心の問題と捉えているので

子どもが落ち着かない原因となる社会的な状況や

環境を改善することが子どもの心を落ち着かせる

もっとも有効な手段であると考えているため

 

 

精神的原因をつきとめ、心理療法や家族への

カウンセリングを行うとのことです。

 

 

 

 

アメリカでも食事を変え(加工食品やソーダ類を

一切やめ、ホールフードにする)、環境を整える

ことで、ADHDの娘たちを治療したという事例が

あるので、確かにフランス的アプローチには

一理あると思うのですが

 

 

Hくんの場合は、てんかん持ちでもあることから

生物学的要素が強い気がします。

 

 

したがって、化学的治療を受けてもらいたい

それが一番Hくんにとって良い方法ではないかと

思うのですが、親がそれを拒んでいるとなると

手も足も出ません・・・

 

 

雨の影響や、面倒を見る生徒に対して

有効な自立支援ができないもどかしさ

 

 

無力感・・・

 

 

バーバラ悩む・・・

 

 

子どもがいつも笑顔でいられる世界を

望んでいます。