リンの病室に来客が来ました。
ケンジの母親です。
年頃は70才近くでしょうか・・・、その姿はとても疲れ果てていました。
たぶん今までのケンジによる苦労のせい・・・。
そして母親は、泣きながら何度も何度もリンに誤り続けました。
誤る母親に、
「お母さん、もういいですよ・・・」
リンは、ケンジを訴えるつもりは無いのでその旨伝えました。
その言葉でお母さんは少し安心したようです。
こんなお年寄りを困らせて、ケンジにはつくづく呆れます。
そしてケンジから預かってきたと言う謝罪の手紙を渡されました。
今後、もう絶対暴力を振るわないと約束するから戻ってきてほしいとの伝言付きで。
普通の人だったら絶対に戻るわけないですよね。
しばらくして母親が帰り、一人になったリンは、ケンジの手紙を読んでみました。
謝罪文はかなりの長文で、いつまでも誤り続けるケンジ・・・。
手紙を読み終え、今後本当に暴力が無くなるのか半信半疑のリン・・・。
「どこか別な場所に行くお金も無いしなぁ・・・」
リンは悩んだ挙句、殴らないと言うケンジの家へもう一度戻ってみることにしたのです。
殴られすぎて気が狂ったわけではありません。
リンには考えがありました。
とりあえず何か仕事をして、一人で生活できる資金を作りたかったのです。
あの家にいて、本当にケンジガ殴らないのであれば、それに越したことはない。
住居と車があって生活費も出す必要が無いのですから。
貯金する環境にはいいだろうと思いました。
ある程度、自分だけのお金があれば、嫌になったらいつでも逃げれるし、別れた後も安心できる。
そしてケンジがまた暴力行為になった場合は、警察へ訴えると言う条件付きで・・・。
そう決心したリンは病院で年越しお正月を迎え、心機一転に勝負を賭けるのでした。
リンはこのケガで2週間ほど入院し、頭部の抜糸処置を済ませ退院です。
今後の処置は週に一度の通院になります。
リンの状態は、かなりの大ケガでしたが青アザもほぼ消え、歩けるまで回復しました。
頭部は胸まであったロングヘアーをバッサリ切られ坊主頭です。
この頭じゃ流石に恥ずかしいので、髪が伸びるまでバンダナか帽子で覆い隠します。
骨折した左指はしばらくギブスの為、次回の処置で経過をみます。
しばらくまだ生活が困難な体ですが、早く仕事を探したい気持ちで一杯です。
自立という次のスッテプに進まなくては・・・。