Joe Satriani Black Dog and Tube Driver
ジョー・サトリアーニの初期の愛機ブラックドックですが、日本で作られた量産品のSSHのPro 540Rだった様で。ヘッドにROADSTAR SERIESと書いてあります。
公式には1987年製と言われておりますが、ネックプレートのシリアルナンバーはC861835なので1986年製?
それを後のLAカスタムショップでピックアップザグリを埋めて2ハムにし、
3個のミニスイッチも埋めて1個のトグルスイッチにして(初期はレバースイッチにしていた画像もあります。ボリュームとトーンの位置はそのまま。)、黒にリフィニッシュされてサトリアーニの手に渡ります。
トーンノブの位置がその後のジョー・サトリアーニ・シグネチャーと違うのは元々が3連ミニスイッチモデルだったせいなのです。
その後、日本製のマーカーペン(細字)で落書き。
その後、日本製のマーカーペン(太字)で落書きしたのがFlying in a Blue Dreamの裏ジャケに写っているブラックドック。
1997年頃、サトリアーニ公式サイトにアップされたblack dogは、マーカーペンが殆ど剥げ落ちています。
その後なんと盗難に。
犯人が転売する為にマーカーペンの跡を完全に消し落としたそうです。
その後、取り戻して、再びblack dogにマーカーペンで落書きし直しますが、black dogは半引退状態に。
センターピックアップ跡がギリギリ分かりますね。
サトリアーニが日本で初めてツアーしたのは1988年のミック・ジャガーの初来日ソロツアーですが、1988年は合間に自身のソロツアーやクリニックなども(Surfing with the Alien Tour)。
1988年3月来日時のミック・ジャガーのバンドでは4つノブのチャンドラーのチューブドライバーが2個ラックの上に乗っています。
「チャンドラーではなくチューブワークスのチューブドライバー」と雑誌には書いてありましたがチャンドラーではないのでしょうか?Tube Worksってその時存在したかな?Tube Worksは黒ノブだったような?B.K. Butlerのカスタムメイドでしょうか?
チューブドライバーが2個用意されているのは歪み量の設定を変えて踏み分ける為だそうで、同時にスタックさせて使う事は無いそうです。
メインギターはアイバニーズではなく、オールメイプルのブギーボディとESPネックを組み合わせてレースセンサーPUを載せた、白のストラトタイプ(赤いボディのストラトタイプもサブで用意されていましたが音が良くなかったとの事)。
当初、アイバニーズのギターでリハーサルしていましたが、ミック・ジャガーのバンドサウンドに馴染まず、ストラトタイプを使ったとの事です。
1988年7月14日のスイスでのモントルージャズフェスティバルの動画ではワウペダル(Cry Baby)とDS-1とDD-2とibanez DML10が床に置いてあるのが分かります。
(1990年のソロツアー初来日の時の足元のディレイはibanez DML10(MODULATION DELEY II)が2台でBOSSのCE-1をラック上に載せてステレオアウトにしていた様です。)
ちなみにSurfing with the AlienのメインメロディーではDuncanピックアップ(フロント59、リアJB)を載せたクレイマーのペイサーを、チャンドラーのチューブドライバーからビンテージマーシャルに突っ込んで録音したそう。
レコーディング時期的にディマジオともアイバニーズともエンドース契約していない時期です。
バッキングはチューニングの安定性を優先したのか、トレモロ無しのハードテイルのストラトタイプ。
ピックガードが交換式でシングル3個とかハムバッカー2個とかにも出来て、歪んだバッキングはリアハムのピックガードを付けて使ったとの事。
ice 9のメインメロディーはChandlerのTube Driverの代わりにBOSSのOD-1を使ったそうです。そういえば「ice 9 overdrive」っていうエフェクターもVOXから発売してましたね。
左からChrome BoyとGold Boy(Big Bad Moonのビデオクリップで使用)とRefractor。
Gold Boyは当時の技術ではゴールドに見せるのが難しく、失敗だったそう。
初期のクロームメッキギターはもう1本、ダンカンのパーリーゲイツPUを載せた通称Pearlyがあったのですが、2002年のツアー中に盗難に合い、未だに戻って来ていないそうです。