すっかりコロナの影は落ち着き、マスクもはずして街を行き交う日常も違和感がなくなってきました。ですがほんの数年前に起こった出来事は、それこそ普通に合った日常をすっかり奪い去った恐怖の日々だったことを忘れないようにしたいです。
~過去日記より~
志村さんの訃報のニュースも後押しとなり
より真剣にコロナウィルスへ対応するために
オンラインレッスンを始めました。
またこれは世の中がどんなに自粛になってしまっても
ピアノレッスンをご要望があれば続けていくという方策でもあります。
それを決心させるできごとがありました。
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いつもは元気印の生徒が、見るからにテンション低く
レッスンに現れました。はじまるなり
「全部無くなっちゃったピアノ以外。ねぇ、先生も辞めるの?」
と今まで見たことないような涙目で聞かれて「???」と。
落ち着いて話を聞いてあげると、運動系も文化系も
すべての習い事が突然なくなって(お休みになって)しまった。
今はピアノしか残ってなくて、それも無くならないよね?
という懇願の言葉だったようです。
彼女の落胆ぶりに子供たちの心の傷を甘く考えてたことに
気づかされます。
そうです、彼女たちにしてみれば、平和でワクワクな毎日が
急転直下、暗い顔をした大人たちが右往左往し、
次々自分の居場所が消されていく暗黒の世の中になってしまったのです。
まるで小説に出てくるような。
…そして最も楽しみにして周りから色々話を聞いていた
「当然手にするべき新しい生活」学校も、
彼女にはわけもわからずに取り上げられてしまったのです。
彼女にしてみれば、何か自分が悪いことをしたから、
悪い子だから罰が当たったのかと思ってしまっているかもしれません。
そしてこれは簡単に終わりそうもない…
そんな表情に心が痛みます。。
前にも書いたかもしれませんが
今回の状況に対する対応の正解はわからないです。
それぞれの場所でそれぞれの立場の人たちが、考えに考え議論し、
今あるなかでベストと思える行動をとってくれています。
彼女たちの暗黒世界の闇をはらおうと
大人たちが本気で魔王との戦いを行っています。
ですから、魔王と直接戦う力の無い私は、自分にできることで
希望をつなげる役割をしようと思っております。
~過去日記引用終わり~
読み返すと例え話が脱線しすぎていて恥ずかしいものの、最近薄れてきていた当時の深刻さ、学校が国規模で「無くなった」異常事態、そこで個人だからできたピアノ教室を「続ける」判断の重さなど色々なことを思い出します。当時を一緒に乗り切った生徒たちとの絆も長く続くものでありたいです。