昨年末に行った動画コンサート。複数のピアノ教室から希望者を募り録画したものをつなぎあわせて一つのコンサート動画とするものです。すでに何度か行っており好評でしたが、今年はそこに「応援コメント」を出演者の間でやってみようということになりました。これはもともと私が大学のイベント時にもらえたもので、同じ年代の子たちからもらえる応援メッセージが心の底からうれしく励みになったことを思い出し今回やってみたという次第です。結果はバッチリ♪やはりメッセージをもらえた子たちはとても喜んでくれたみたいで、次回はもっと細かな調整をしてより良くしたものを導入したいと思っています。

 

 前回のブログで触れた「一つのことに夢中に取り組む」「普通誰でも嫌な事にまっすぐ取り組める」のトリックが実はここにも関係しています。私の指導は基本的に褒めます。とても褒めます。充分に褒めたあとにしっかり直します(笑) ですが、それは日本の古い指導法からするとそう感じるというだけで、アメリカの大学の博士課程で実際に専門家と実習を重ねて得た正式な最新の指導法です。馴染みがないと思いますが、ピアノ演奏(音楽)の博士課程とは、ピアノだけを弾いているのではありません。実際には常に図書館で勉強し、色々な文献を読み漁り論文を書き、教授たちとあーだこーだ議論して論破する…にとどまらず、ピアノ教育に関係することも勉強・実践を繰り返して卒業時にはかなりの数の子供たちと触れ当っています。(博士課程への入学倍率は150~200倍、晴れて博士号を取得できるのは半分に満たないです。)

 

 話はそれましたが、このとにかく褒める、良い所を自他ともに認めてあげることではじめて安心して「失敗しても大丈夫」という「核」が子供の中にできあがります。私は早稲田で社会学を学びましたが、その時に取り組んだ「セルフエスティーム」の考えそのものです。しっかりと自分のやっていること、ピアノを弾いている事自体を全面的に肯定してあげることでようやく他人からのアドバイスが自然と中に入ってくるようになります。最初からあれがダメ、これがダメ、どうして練習しないの、どうして勉強しないのばかり言っても反発するだけです。むしろ何か練習しないことそのものを責められているというより、自分の存在そのものが怒られて否定されているように感じてしまい、とてもネガティブな精神状態ができあがってしまうことが一番最悪なことです。


 長くなったので「その2」へ。。