【大型犬が好きな、驚きの理由】前編 | ボストンテリア日記~僕とボーズと時々ツレ

ボストンテリア日記~僕とボーズと時々ツレ

 僕が出会ったボストンテリアという犬とそれにまつわる生活についての記録です。名前はボーズ。僕のツレが逢わせてくれました。
 更新は週に一回くらい出来れば良いなぁと思ってます。
 時々くすりとでも笑って貰えれば幸いです。

 そういうわけで三月。

 僕らが引っ越したのは千葉県市原市五井というところだった。


春の千葉で

春の千葉・五井で。菜の花が満開です。


 勤め先は千葉駅近く。同様に転勤で来ている人たちは、もっと東京寄りで開けていて便利西千葉とか稲毛とかに住んでいるのだけれど、僕の場合は犬と一緒に暮らせる部屋が必要だったし、別に会社の近くだったり住むのに便利である必要全く感じていなかった。それに色々見た中で、ここが一番良い部屋だったのだ。

 あと海が見えるという点も条件に入れてあったのだが、それは諦めた。ひと部屋だけあったのだが、そこは工場の煙突の間から暗い灰色の波が覗けるだけだったのだ。
 それに比べてこの五井の部屋は、最上階だけあって見晴らしが良い。五井のヒトには悪いけれど、がつくほどの田舎なので他に高い建物がほとんど無いのだ。部屋から海は見えないけれどその代わり、見渡す限りの田んぼが見える。夏になれば風に波打つ稲穂がまるで緑の海原のように見えるだろう。
 目の前には車もあまり通らない大きな通りが走っていて、その道沿いにはコンビニ車の販売店潰れたレストランがあったりして、それなりに開発されつつあったりもする。
 その大きな道の向こうはほとんど田んぼだ。引っ越してからはいつも、ボーズと一緒にあぜ道を散歩した。ここなら農場の車以外は通らないし、人も殆ど通らないので安心して散歩させられる。
 少し歩くと桜並木の緑地帯があり、そこには菜の花が咲き、それを追いかけるようにして桜が開いた。


 ある日曜日。その緑地にボーズと一緒に遊びに行った。天気も良いので、他にも遊びに来ている人達が居て、その中にゴールデンレトリバーを連れている家族が居た。優しそうで賢そうな顔をしたゴールデンだった。ボーズは走り寄って、くんくんと鼻を鳴らして挨拶した。
「こんにちは」
 僕らが声を掛けると、その家族僕らとボーズを歓迎してくれた。