前回のブログで、

 

大腸の内視鏡検査で少し大きめのポリープが見つかり、それを切除したが、

他にも小さめのポリープがいくつかあったことで、医師に原因を尋ねると、

「それは体質」というようなことを言われ、

 

”ただ、そんな地味な体質になんの意味があるのか考え始めた”

 

というのを書いたのだが、

いまだにその意味はわからず、というか、何も考えていなかった。

 

ただ、心にもこのように体質がある。

 

心の体質。

 

 

 

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僕が所属するある団体に「困った人」がいる。

 

その人を仮に「T村さん」としよう。(だいぶ仮名感は薄いが…)

 

その、「困った人」Ta村さんについては(もっと薄くなった!)、

以前から時々かたまに、悪い噂を聞いていた。

 

その悪い噂というのは、

Ta村さんは言葉や態度が非常に攻撃的だということだった。

 

「恐ろしい人」

「めんどくさい人」

「何をするかわからない人」

「奇妙な行動をとる人」

 

僕はそのTa村さんとは会ったことことがなかったので、

UMA的な存在としか思ってなかったが、

ひょんなことから彼と遭遇し、

相手はコンタクトをとってきた。

(コンタクトレンズを家に取りに行って来たとかではなく、僕に接触してきたという意味)

 

 

 

・「ファーストコンタクト」

 

噂通りの人だと感じた。

 

こちらがどれだけ真摯に、好意的に接しても、

相手は終始人を見下すような態度で、

急に声を荒げたり、威嚇したりした。

 

最後は、もう会うことはないと彼に言われ、会見は終わった。

 

 

 

・「セカンドコンタクト」

 

「もう会うことはない」と言ったのにー、また知人を介して彼から連絡が来た。

「一緒に飲みに行きたい」とのことだった。

 

「もう、会うことはない」って言ったよね?

晴天の霹靂?

 

”しょうがない、また会ってやろうではないか”と、心に決めた。

 

徹底して関わってやろうと決めた。

 

ハ・ト・ヤに決めた。

 

 

知人に、僕の連絡先を彼に伝えるようにと伝えた。

知人たちからは、

 

「気をつけてください」

「関わらない方がいい」

 

などのありがたい助言をいただいたが、

僕としては、

ハ・ト・ヤに決めた。

 

 

病気・ポリープは、ほっとくと悪化するから。

 

 

そして先日、彼、Ta村さんの指定する居酒屋でいっしょに飲むこととなった。

食べ物も飲み物もとても美味しく、雰囲気も和やかに始まった。

(このままここで、食リポをしたいが…)

 

彼は、僕のことをあれこれ聞いてきた。

僕は、率直にありのままに答えた。

レリゴーレリゴーと、ありのままに伝えた。

 

ただ、そのたびに彼は僕を批判し、馬鹿にした。

威圧的で、強迫的で、独善的で、始終高慢な感じだった。

時折、声を荒げたりもした。

 

仕事柄、あらゆる精神障害のリストが頭の中に列挙されたが、

その見立てを打ち消して、ただただ純粋に相手と向き合うことにした。

 

”これはプライベートだ”

 

ただ、地獄を感じた。

 

ここで彼が宙に浮いたりすれば、

悪魔憑きと見立てることもできるだろうが、

それはなかった。

ラテン語など彼が知るはずもない言語で突然話し出したりすれば、

悪魔憑きと疑うこともできるのだが、

少し秋田訛りな日本語を話すだけだった。

 

僕の方も彼を理解しようと努め、

彼にさまざまなことを質問したが、

彼の不利な話になると、

彼は自身を正当化しようとAi並に言葉を綴るか、

ときに威嚇してきた。

彼は自分自身の有能な弁護士でもあった。

 

僕は挫(くじ)けそうになり、

自分の精神が ”もう無理だ” と白旗を挙げそうになったが、

そんなときは席を立ち、トイレに行った。

そして外に出て、タバコを吸った。

それが何度かあった。

 

彼を怒鳴りつけてこの場から去ってやろうと思ったこともあったが、

自分をリセットし、そして再び前線に立った。

それを何度か繰り返した。

 

”彼もかけがえのない尊い存在だ”

 

”完全な善い人もいないように、完全な悪い人もいない”

 

”何らかの突破口がある”

 

ただ愛だけを信じた。

 

 

 

そうこうするうちに、Ta村さんも穏やかになってきた。

 

ついには和やかに、楽しく飲むようになった。

 

 

そして居酒屋を出た帰り際、

駅に向かいながらTa村さんはニヤつきながら、つぶやいた。

 

「あんだけひどいこと言ったのに、こんだけ関わるか・・・」

 

 

僕は聞こえてないフリをして、話題を変えた。

 

 

僕としては、心にたくさんの傷を負いながらも、

 

”やっと終わった”

 

の安堵感のある戦場帰りの兵士のような気分だった。

 

 

向かう駅までの間、彼は僕を気遣ったりしてくれた。

 

彼の方が酔っ払っていて、フラフラなのに。

 

 

そして、また飲もうと約束した。

 

 

彼とは電車を待つ駅のホームが違って、互いに反対方向に帰るののだが、

最後の最後には、向き合い、別れを惜しむ親友同士のようになっていた。

 

 

 

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翌日、

「昨日はありがとうございました。次回もよろしくお願いします」

とともに

「LINEでのやり取りをお願いします」

とTa村さんからショートメッセージが届いた。

 

僕は快く承諾し、LINEでもつながった。

 

そしてその翌日以降、

毎日ラインが届くようになった。

 

ただその内容は、とてもとても長い、

 

攻撃的かつ威圧的な言葉が綴られている。

 

 

何それーーーーーーーっ!