先日、区の大腸がん検診を受けてみた。

二日にわたって、ウンコに血が混じってないか見るやつ。

 

とくに気になることがあったわけではなく、なんとなくだった。

冷やかし?って言われてもしょうがないくらいの、なんとなくだった。

 

結果、

医師から「陽性です」と言われた。

 

「妖精?」

「二日間とも陽性です」

「二日間とも妖精?」

 

コロナがバズってたときでさえ、「陽性」に縁のなかった自分には、

一瞬ファンタジーに変換された。

 

 

で、なんとなくではなく昨日、大腸の内視鏡検査を受けた。

出口からカメラが潜入し、腸のリアルを見るドキュメンタリーみたいなやつ。

 

先生が映像を見ながら「おおーおおー」とか言って時おり慌ただしくなったりしてたけど、

出口から入って、一方通行を逆走されてるこちらとしては、どうでもよかった。

 

結果、

先生の「おおーおおー」の理由(わけ)を知らされた。

 

・少し大きめのポリープがあり、それを切除したとのこと。

・さらに小さめのポリープもいくつかあったとのこと。

・そのポリープジュニアも、いずれデビューを約束されてるとのこと。

 

「原因はなんですかね?」

「体質ですね。ポリープが出来やすい体質ですね」

「体質?」

 

今度は変換を間違えなかった。

 

ただ、そんな地味な体質になんの意味があるのか考え始めた。

 

 

さらにただ、

 

「今回、こういった検査は初めてですか?」

「はい」

「よかったですね今回検査して。これほっとくと大変なことになってましたからね」

 

 

 

そもそも「冷やかし?」と言われてもしょうがないくらい、

 

なんとなく始めた検査だったが、

 

その「なんとなく」の格が上がった気がした54の夜。