Bosai Plus Tweets & Tips [ 防災プラスのブログ ]

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Bosai Plus ――災害犠牲者ゼロをめざす防災ニュースレター 防災プラス 毎月1・15日発行

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◎《Bosai Plus》 No. 249/2021年01月01日号より(同P. 1(「もくじ」付き)へリンク

《 特別企画 》 防災の近未来
DXが導く防災ニューノーマル 先端事例が描く近未来防災
防災のDXに欠かせない“グランドデザイン”―「防災省」設置の実現で実効性を高めたい

【 防災も官民横断の標準化・効率化のグランドデザイン確立を 】

●2021年、防災DX進展で、必然的に「防災省」の設置も視野に

 いま世はまさに「デジタルトランスフォーメーション(DX)」に向けて動き出している。新型コロナウイルス感染症の蔓延を背景に、2021年はニューノーマルのもとでのDXが進むことは確かだ。DXとはなにか――それは、「デジタルによる社会変革」である。情報技術(IT)の進化にともなって新たなサービスやビジネスモデルを展開することで、プロセスを合理化するのと同時に、働き方改革や社会そのものの変革につなげる施策を統合するものだ。防災分野も然り、「災害犠牲者ゼロ」をめざすうえで、官民の領域を横断する理念の標準化・共有化という”グランドデザイン”=防災省の設立が視野に入る。

 わが国は2021年9月のデジタル庁設置を計画しているが、遅きに失する。顧みれば2001年にe-Japan戦略を打ち出して以降の過去20年間、政府や行政のIT化やデジタル化は遅々として進まなかった。その遅れは2021年に、果敢な挑戦に出会うだろう。

[ 特別企画関連 ]:国土交通省 「Project “PLATEAU”」 の始動
 「防災・減災が主流となる社会」の実現に向けて
  3D都市モデル、「Project “PLATEAU”」公開

●国土交通省の「Project “PLATEAU プラトー”」とは

 国土交通省は発足20年目の節目を迎える2020年1月に「総力戦で挑む防災・ 減災プロジェクト~いのちとくらしをまもる防災減災~」の取組みを開始し、抜本的・総合的な対策や分野横断的に「防災・減災が主流となる社会」の実現をめざすとしている。
 その一環として、昨年12月22日、「Project “PLATEAU プラトー”」と銘打って、実世界(フィジカル空間)の都市を仮想的な世界(サイバー空間)に再現する3D都市モデルの整備を進めていることを公表し、プロジェクトの成果を情報発信していくためのティザー版ウェブサイトを公開した。ティザー版では、東京23区全域を網羅した3D都市モデルなどを先行公開している。なお、「ティザー」(teaser)とは英語で「じらす人・いじめる人」といった意味を持つが、近年、これが転じて具体的な事象や画像を出さずに情報を小出しにすることによって関心を集めるマーケティング手法として「ティザー(広告など)」というジャンルが確立している。

 「Project “PLATEAU”」のウェブサイトはいかなるものか――やや用語等がむずかしくなるが、「Project “PLATEAU”」ではプロジェクトの進捗プロセスを継続的に発信していくと同時に、3D都市モデルをはじめとする各種データをオープンデータ化し、誰もが活用できるようにする(Plateau=高原、丘の意味)……

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NO. 249_TOPページへのリンク
 2021年謹賀新年。21世紀・20年代の幕開けです。昨年に引き続き、新型コロナウイルス感染症との闘いの正念場、読者とともに歴史的な災禍を乗り越えましょう。巻頭企画は「防災の近未来」、最先端の防災研究事例を紹介。また、子ども対象の「未来の消防車アイデアコンテスト」、京都アニメスタジオ放火火災の教訓「火災避難 動画」紹介、大雪 車立ち往生対策、気象庁HP広告再開へ、など話題満載でスタート!……

 

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■《Bosai Plus》第249号・2021年01月01日号発行!
同P. 1(「もくじ」付き)へリンク

●明けましておめでとうございます

 2021年=令和3年の年明けです。
 旧年中は新型コロナウイルス感染症蔓延の年となり、まさに歴史的な災異の年となりました。
 読者のみなさまにおかれましては、新型コロナウイルスの影響やいかがかと案じております。くれぐれもご自愛のうえ、新しい年のご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。
 そして、ニューノーマル20年代の始まりの年であればなおのこと、引き続き本紙をご愛読・ご支援たまわり、多難な時代により安全・安心社会をめざして、ご一緒に新たな一歩を踏み出す年とさせていただければ幸いに存じます。

●防災の近未来 向こう20年を”俯瞰”して

 AI(人工頭脳)やデジタル・ITの日進月歩ぶりは、日進月歩という旧世代の用語が通用しないくらいに先を行くものですが、逆に、社会の仕組みがそれに追いつかないという現実もあります。
 例えば、自動運転の車と車の運転が好きな人が自由意志で運転する車は、同じ走行車線で共存できるのでしょうか。自由意志で走る車(人)が自動運転車に対してあおり運転をしたらどうなるのでしょうか……

 本号で取り上げた「DX」はあくまで整合性のとれた仕組みのなかで効果が発揮されるものですが、人間がその回路にからむと複雑系の「DX」になるのでしょう。
 防災の「DX」も、イメージとしては「災害犠牲者ゼロ」がはるか遠くに究極の目標としてあって、それが北極星のように輝いて導いてくれれば、「DX」はそれをめざして試行錯誤しながらも近づいていくのでしょう。

 21世紀も5分の1が過ぎました。次の5分の1の20年間にはおそらく南海トラフ巨大地震、あるいは首都直下地震が起こるかと思われます。あるいは、両方が次の20年間に相次いで起こる可能性も高くなってきました。
 新年早々、縁起でもありませんが、警戒するに越したことはありません。次の20年はすでに始まっているのですから。

●忙中閑話 SPの危機管理の担当範囲は

 昨年末の菅首相らの会食に世論の批判が高まり、マスコミの論調はもっぱらご本人の責任を指摘しました。その批判は当然のこととして、その取り巻きの人たちの無神経さ(見識のなさ)を指摘する声は少なかったようです。
 あえて本紙に言わせてもらえば、危機管理の観点から、首相のSP(セキュリティポリス)が身体を張って首相の会食出席を阻むべきだったと思う次第……!

   (M. T. 記)