益原駅跡を過ぎると、吉井川沿いに出ます。
旧線跡と吉井川の間には、国道374号が走っていますが、旧線跡は国道より高い位置になりますので、見晴らしが良いのです。
 
この風景(車窓)こそが、片上鉄道の魅力の一つだったと思います。
 
しかし、私はこのエリアに足を踏み入れたならば、旧線跡とは関係のないスポットに行く必要がありました。
それは、以前歩いた時に見かけた、温泉施設の存在の確認。そして、もう一つは、国道沿いに放置してあった、「両備バスの廃車体」を見ることなんです。
 
温泉施設は、旧線跡を歩いていると、案内板が設置されていますし、国道沿いにも大きな看板が掲げられているので、現在も営業していると思われるのですが、山道を奥まで行かなくてはならないようで、自転車ならともかく、歩きの身としては、体力を消耗するので、今回は見送ることにしました。
 
 
イメージ 2
 
 
そのかわり、バスの廃車体はすぐ近くにあった筈なので、こちらの方を優先することにしました。
(っていうか、こちらの方が見たいという欲望が、もともと強かったということなんですけど)
 
 
イメージ 1
 
イメージ 3
 
この車両は、もともとは店舗として利用するために導入したらしく、看板が掲げられていましたが、前回の訪問時は、既に店じまいしていたようでした。この手の店は、なかなか長続きしませんね。
 
私が、この車体に執着していたかというと、小学生時代に好きだった、憧れの形式だったからです。しかし遠足などで、この形式に当たる機会はあまりなく、悔しい思い出の方が多かった気がします。私が現在、三菱のバスが好きなのは、こういう経験がもとになっています。
 
ですので、この廃車体を発見した時は、時間を過ぎるのも忘れて、細部まで観察していました。
 
「まだ、残っているのやろか? それとも…」
 
 
イメージ 4
 
不安は的中。バスの車体は跡形もなく消え去っていました。
 
ため息が出てしまいました。ま、仕方ないですけど。
所在不明のバスの廃車体なんか、放置している方が問題ですからね。残念ですが、前回見た時に撮影などの記録をしたので、あきらめはつきました。
 
かなり、廃線跡ウォークから、話も行程も外れてしまいました。そろそろ、気持ちを切り替えて、先に進むとします。
(つづく)