午前中から仲間4人と行ってきた「大阪市内乗り廻り紀行」も終盤にさしかかった。今から乗るのは「千本松渡船」である。

 

千本松渡船はめがね橋として有名な「千本松大橋」の横で運行されている。千本松大橋がめがね橋と呼ばれる由来は、けた下が33mにもなる高さのため、両サイドがループ状になっているためだ。周辺が工業地帯で大型船の航行が見込まれるため、このような高さになったそうだが、今はそこまでの大型船はやって来てないようだ。

 

地上から見上げると、橋は壮大であり見ごたえがあるが、これを徒歩や自転車で渡るとなれば一苦労である。千本松大橋の完成とともに渡船は廃止される意向だったそうだが、住民の要望で存続された。この判断は正しかったと思う。

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千本松渡船は日中15分間隔。待つほどでもないが、次の出航までのひとときを過ごしていると、耳にイヤホン野郎の自転車が我が物顔でやって来る。こういうバカはそのまま川に転落すれば良い。船員詰め所を間借りしているようなトイレ(何故か扉が開放状態)を済ますと、船員さんが登場。こちらはいたってソフト対応。気分良く船に乗り込んだ。

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出航すると、千本松大橋を中心としたロケーションが良い。

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だが、ほんの少しの船体験で、あっという間に対岸に着いてしまう。何とも物足りないが、この渡し船は厳密にいえば船ではない。大阪市の定める道路として機能しているから無料で乗船できるのだ。こういった経緯があるので、渡船を船旅と勘違いしないようにしなければいけない。

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下船後、本来なら千本松大橋のループ橋をバスで体験するつもりだったが、私が「歩こう!」と宣言し、他の連中に強制同意させる。わがままで申し訳ないが、ここでの歩きは外せなかった。歩きたかったら別の機会に1人で来ればと言われそうだが、ここは皆でワイワイしながら歩きたかった。

 

てな訳で、歩道をループで登っていく。一周しただけでかなりの高さだが、歩道はもう一周続く。だんだん高度が上がるにつれて、恐怖心が芽生えてくるし(私は高い所が苦手)おまけに大型車が走行すると揺れる。高い所に来ると、何故か股間が痺れてくるいつもの症状が出始める。

 

それでも橋上からの眺めは良かった。空が霞んでないので、大阪市内のビル群がよく見えた。

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眼下には、先程乗った渡船が行き来していた。お金がかからないインパクト充分の
2つの川越し体験を達成した瞬間だった。

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もうこの年になると、人混みの有名観光地を行くのはしんどいと思っている。自分の居住地の周辺で気分転換になれる場所を探し、仲間たちと歩くのがこれからの行動スタイルになっていくと思う。

この後の打ち上げでは、次はどこに行こうかなどの話題で盛り上がった。次回を楽しみにしたい。