数年前から東京・日本橋を出発した東海道五十三次の旅もおおよそ半分の距離を制覇するのが近づいてきた。今回は静岡県掛川市から磐田市までを歩いた。

 

掛川市から次の袋井宿へ向かう道のりは、松並木が多く残っている名残道であった。

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付近は工場や住宅が立ち並ぶものの、田畑も多くあるので、住宅などを削除した景色を想像すると、何となく浮世絵師・歌川広重の作品に出てきそうな感じに見える。そして、日本橋からも京のいずれから数えても二十七番目という丁度真ん中の宿・袋井宿に到達する。

 

袋井宿は、真ん中の宿というアピール看板は見受けられるものの、宿場自体は観光化されておらず、どちらかというと地味であった。宿場公園が設置されているが、観光客がいる風でもない。人々の流れは離れている駅周辺に集まっていると思われる。直線的に伸びた広めの道が宿場町の名残を留めている。

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袋井の次の宿場は見付といい、西からの旅人がここで初めて富士を見つけたことが地名の由来といわれる。見付は現在の磐田市になる。ジュビロ磐田のホームタウンとなった町には初めて訪れた。メインストリートの外灯にはチームのフラッグがはためき、市を挙げてチームを応援しているのが伝わってくる。

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東海道歩きをしているのをしばし忘れて周囲を見入っていると、外車にのった若者の車が通過した。サッカー選手だと睨むだがいかがだろうか。

 

このメインストリートから九十度に左折すると磐田駅へ向かうのだが、この頃から足に疲れを感じるようになる。普通の駅前通りが2㎞近く続くのは長く感じた。そして掛川駅前を出発して5時間近くで磐田駅に到達。駅前でしばらく休憩とした。

 

疲れていたのでここで行程終了としても良かったのだが、帰りの新幹線の時刻までまだ余裕があったため、最後にもうひと歩きすることにした。

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天竜川を越える手前までのキリの良い場所で打ち止めとした。
JR豊田町駅から電車で浜松駅へ、そして新幹線で帰阪の途についた。

 

今回は腕を振り、きびきび歩こうと心掛けたので、いつもより距離を稼げたような気がする。朝食をホテルでたらふく食べたので、昼食は食べずに歩き続け、余計なアルコールも取らなかったことも、健脚につながったと思う。

 

 

参考文献

「ちゃんと歩ける東海道五十三次・西」 山と渓谷社