若い頃から、アイドルを見る感じで舞妓さんに興味を持っていました。かつて京都チャンネルで放送されていた舞妓さんの番組は欠かさず見ていましたし、2007年の映画「舞妓Haaaan!!!」は劇場で見て、三倉茉奈・佳奈さん主演の朝ドラ「だんだん」(佳奈さんが舞妓役)も全話見ました。

 
そんなに舞妓さんが好きなら、京都で行われる「都をどり」などを見に行けばよいのですが、踊りを知らないくせに、舞妓さんだけ目当てで行くのはさすがに恥ずかしいと、今まで
その手の催しに足を運んだことはありませんでした。

 
そんな中、年に一度訪れている山形県酒田市の観光情報を見ていますと、観光名所の一つに、江戸時代に開業した料亭を発端とする歴史ある建物があることを知りました。

 
「相馬楼」と呼ばれているその建物は現在、酒田舞娘(酒田は舞妓ではなく、舞娘と呼ばれている)さんのけいこ場になっていると同時に、建物が一般に公開されていて、一日一回、舞娘さんの踊りを見ることができるようになっているとのこと。しかも、舞娘さんと記念写真も撮れるとの案内に私は「これだ!」と飛びつきました。

 
建前は歴史ある建造物の観光、しかし、実際の目的は当然、舞娘さん。しかも歌舞練場とは違い、座敷で間近に踊りを見れるため、「こんな機会はないぞ」と楽しみにしていたのでした。




 酒田駅に降り立ち、小雨模様の中、「相馬楼」へ向かいました。静かな雰囲気のたたずまいの中の建物はもと料亭ということもあり、高級感を漂わせていました。「ホンマに観光地か?」思わせる雰囲気で、この中で舞娘さんに会えると思うと緊張してくるのですが、何とか平静を装って扉を開けます。


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「入樓券付き舞娘演舞観賞券」を購入し、演舞鑑賞は14時からということで待ち時間は30分くらいあり、しばらく建物の見学をします。舞娘さんばかりに気を取られ、舞い上がっていたのですが、明治時代に再建された建物は見る価値がおおいにあり、構造や展示物に見入っていると気分も落ち着いてきました。


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そして、外の風が吹く度に、木の窓枠などが音を立てるのが独特の雰囲気で心地良かったのです。良い観光地に来れたなとこの時までは思っていたのでしたが…。(続く)