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西原理恵子さんは、漫画よりコラムで目にすることが多く、鋭い文章を書かれるイメージがあります。
また、以前に毎週読んでいる漫画雑誌に連載されていた対談は、楽しみに読んでいました。特に伊集院静さんとの掛け合いは面白かったです。
 
ですので、鴨志田穣さんとの晩年は、どのように過ごされたとか興味がありました。それが今回、映画館に足を運んだ理由です。
 
「アルコール依存症」
 
酒好きな私にとって、他人事ではないです。私もほとんど年中無休で晩酌してますし、休日は朝から呑んでいる場合もあります。また食欲も旺盛で、腹いっぱいご飯を食べないと気が済まないので、いつも食べ過ぎています。
 
呑んで、腹いっぱい食べた翌朝は体や胃の調子が悪く、「今夜は控えておこう」と思っても、夕方にはもう忘れていますしね。
 
それでも、私はまだ序の口でしょう。
たまに、自動販売機でカップ酒を買う人を見かけますが、大抵の人はその場でもう、カップのフタを開けています。そして、一気にゴクゴクと飲み干してしまうのです。あれはすごい。私はあんなことできませんから。
 
映画は依存症になった塚原(浅野忠信さん)が立ち直っていくまでを描いていきますが、重苦しい展開ではなくて、時には笑いもあり、その過程は楽しくも見れました。
特に塚原が治療のために入っている施設での生活で、他の患者がカレーライスを食べているのに、自分は症状の関係で食べることができず、うらやましがるシーンは面白かったです。
 
で、その施設の患者たちも、「ほんとにアンタら、病気?」と思えるくらいで、その患者たちが言いたいことを言いあい、決まりごとを作って生活している様は、ある意味、私なんかより立派に見えたくらいです。
 
そのような施設での生活で立ち直っていった塚原は、やがて退所できるまでに回復していきます。
 
そして、退所する時に、塚原が施設の患者たちに挨拶するシーンで、私は涙腺がゆるんできました。その後は流れ落ちる涙を拭くのが忙しくなっていまい…(笑)。
 
塚原を支えた妻の由紀(永作博美さん)も立派だと思いますが、当事者でない私が、立派とか言える立場ではないですね。由紀の言葉「嬉しいと悲しいがわからない…」が印象的でした。
 
独身のおっさんから見れば、支えてくれる人のいる人が少しうらやしくも感じました。