3度目の乗車となる「三江線」でしたが、廃線になると決まり、とにかく沿線の車窓や駅を目に焼き付けようとした結果、今更ながら「何で、もっと乗っておかなかったのだろう」という気持ちにならざるを得ませんでした。


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 前夜からの大雨で、途中の口羽駅まで徐行運転となったこの日の422D列車ですが、どんより曇った空模様の中、増水した江の川沿いを走る車窓は大げさですが、神秘的な感じだったんです。



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列車は人家が少ない沿線の中、小さな駅に停まって行くのですが、殆どが秘境駅のようで降りてみたい駅ばかり。有名過ぎて秘境駅とは呼べない階段駅「宇都井」は、わざわざ停車時間を多めに取って、撮影できるダイヤになっているのですが、ホームから外を見た瞬間、あまりにも眺めが良いので「降りたい!」と感じました。


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口羽駅からは、三江線として最後に開業した区間なので、線路規格がローカル線とは思えないくらい良く、この区間の徐行運転はありません。なので、まるで特急列車に乗っているのかと思うくらい列車は飛ばします。三江線の建設の歴史を思うと、この対比を体験できたのは有意義だったと思います。



 
それにしても、乗客はそれなりにいるだろうけど、座れないなんてことはないと思っていた早朝の三次発の422D列車でしたが、まさかの乗車率100%に私は驚くばかりでした。


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ただ、ファンの皆さんのマナーは良く、車内も静かで、皆思い思いに三江線の旅を楽しんでいる様子でした。たまたま私の隣に座った中年男性に話を聞くと、「三江線全駅下車を目指している」との返事。本数の少ない列車ダイヤをいかに組み合わせて、目的を達成できるのか、行動力がすごいなと思ったのでした。

 
私はというと、乗り通すだけの三江線の旅にもちろんする筈もなく、いろいろ考えた結果、趣味でもある「街道歩き」を組み合わせようと考えました。そして、列車ダイヤとの兼合いを考えた結果、下車駅は「沢谷」と決定。


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三次から約2時間の乗車を経て、沢谷駅に降り立ったのでした。