NHKスペシャル。
なかなかよく取材してくれてるぜ。
現場の職員は一生懸命やってくれたんだよな。
問題は“想定”さ!
商業稼働する前によ、まずはもっとどんな事故や故障が想定されるのか。
その状況に、どう対応すればいいのか。
予めできる対策はないのか。
操作マニュアルは、どんな風に整備すべきか。
そういう基礎的な研究っちゅうか、シミュレーションが必要なんじゃないか?
イソコン(非常復水器:Isolation Condenser)って言うんだってな、電源喪失したときにも自己冷却できる仕組み。
現場の職員、「操作したことはなかった。」
「動いたのを見たこともなかった。」
「手動でバルブ開くことを知らなかった。」
「自動で動くと思ってた。」
って、オイオイだぜ。
2号機がベントできなかった件。
蒸気を逃がす弁は、最悪の場合“空気圧”で開く。
でも電源喪失でコンプレッサーが動かない。
別のコンプレッサーで空気を送ってみたけど動かない。
配管がこわれた?
まだ見に行けないからわからない。
原子炉自体は設計レベルは最上クラス。
でも、この最後の頼みの綱になる配管は、もっとも低いクラス。
あのよぉ、滅多に使わないし、空気しか送らないし、危険なモノじゃないから“重要施設じゃない”って判断したのか?
最後の最後に使う、緊急措置用のしくみなら、やっぱ最高レベルの設計するべきじゃねぇのか?
俺みたいな人間だって、それは“重要保安部品”だろうって思うぜ。(-""-;)
結局、『稼働ありき』で設計・製作し、マニュアルも運転員のトレーニングも計画したんだろうな。
「大丈夫だろう」
「一生懸命やれば何とかなる」
こういう日本人的感覚は、モノには伝わらないぜ。
その点、アメリカの方がこういうところは割り切ってきちんと設計し、トレーニングしてるな。
いずれにしても、まだまだ研究室レベルでやることが山積してると思うぜ!