2023年2月1日
すがも巣ごもり寄席vol.399@西巣鴨スタジオフォー


ほぼ開場時間に到着。その時は数人しかご先客がいませんでしたが、開演時にはほぼほぼ席が埋まっていました。今回は遊かりさん以外は初遭遇でしたが、三者三様の芸で楽しい会になりました。寒波が落ち着いて少し暖かくなったせいかだいえいさんは長襦袢を、昇市さんは肌襦袢を忘れるというハプニングも。




一、猫と金魚(作:田川水泡) だいえい
昨秋に二つ目昇進、今回が巣ごもり初登場。これで都内の定席、準定席は一通り回ったが、もう来月には後輩の菊一(改メ菊正)と杏寿が上がってくる。二つ目になってすぐにある声優プロダクションから声をかけられて、サンプルの録音に行ったら、いろんなシチュエーションの声を録音する中に「関西弁」というのがあり、即興でやったらプロデューサーに京都出身の人がいてめちゃくちゃダメ出しされた。その翌日に「次の御用日」をねたおろしすることになっていて大いに焦った(後で訊いたらやはりブラック師匠に教わったらしい)…白鳥師と並ぶ落協の新作の鬼才百栄師の弟子なので新作派かと思ったら「新作演ると破門になるので」と言って「猫と金魚」へ。二つ目昇進2ヶ月とは思えない落ち着いた語り口で、若い二つ目にありがちなせかせかしたところがなく、ツボではしっかりウケを取っていた。声優プロダクションから声がかかるくらいなので声色もよく通るバリトン声でガタイも立派、百栄師よりも現文蔵師に近い感じ。今後の伸びに期待。

一、親子酒 遊かり
この歳になるとすっかり酒が弱くなって昔みたいに朝まで呑むとかできなくなった。こないだ小痴楽師匠に付き合って午前3時くらいまで呑んだら翌日はヘロヘロでその日一日起き上がるのが精一杯になっちゃった。今は昇進披露とか特別なときにしか楽屋で酒呑む師匠方はいないが、遊かりさんが前座のころは高座のあとに一杯ひっかける師匠がザラにいた。ある師匠は上がる前にも呑んでいた。その師匠が芝居に入ると、楽屋の冷蔵庫がビール缶で一杯になっていた。という楽屋の酒事情から親子酒へ。間違いなく遊雀師匠写し。親子の酔態の違いや父親が久しぶりの酒で一杯ごとにグズグズになってゆく姿なども遊雀師匠のイキが感じられる。やはり「好きこそ物の上手なれ」というものか。

一、悋気の独楽 昇市
画像ではわからないけれど羽鳥慎一アナに似た好青年(笑うとさらによく似ている)。昇太一門にありがちなガチャガチャしたところがなく語り口も落ち着いていて好感。
以前は正月には一門全員で師匠の家に集まっていたが、師匠が結婚してからはなぜか師匠が弟子を家から遠ざけるようになったので、ニの席になってから(初席はすれ違いで結局師匠に一度も会わなかった)寄席の楽屋でようやく師匠に新年のあいさつができた…という昇太一門の新年風景をたっぷり語って本編へ。定吉クンが可愛くて愛嬌があるのがいい。ただ、お妾さんにはもう少し色気と若さがほしい。そのあたりはそれこそ遊雀師匠あたりを参考にしてほしいところ。


今回はだいえいさん初登場ということで彼に花を持たせて先輩二人はマクラ沢山で本編は軽め。このあたりは融通無碍な芸協芝居の経験が物を言うなあ。