自分が小さい頃祖父母の家の縁側ではない近所のおばあちゃんが集まって、漬け物品評会しながら、お茶を飲んでた。それぞれの漬け物を持ってきて、色が悪いから鉄分が足りないから、パチンコ玉を入れたらいいとか、ぬかが減ったから最近足したら深みが減っていたら、昆布を何度かつけたらいいとか、その部落に嫁いできた嫁んはその部落のならわしを教わる。祖父母の家は庭が広かったので桃の木が二本あったから、実がなる頃はおすそ分けしたり、収穫ちょっと前に日が照ったから、甘いとか、おばあちゃんたちが帰ると洗濯物取り込みたたみ方を教わる。山口百恵のコスモスのように嫁ぐ母から娘にはなしをしたり、縁側の昼寝は気持ち良かった。最近は縁側も減ってきている。縁側には色んな社会勉強がつまっていた。縁側もだんだん昭和の遺産になりつつある。