今日は父の49日思ったより長かった。昨夜、父との思い出を考えながら寝たが、あまり良い思い出が思いつかずなかなか眠れなかった。私は野球は好きでなかったが、うちにはくたびれた、ボロボロの黒ずんだ革の薄いグローブがひとつしかなかった。だから小さい時はキャッチボールができなかった。自分が小二か、小三でやっともう一つミットを買った記憶がある。価格も2400円だったと記憶している。35年近く前の話だが、高いのはかえず、安かったのを買ったと思う。ミットを買うとやっとキャッチボールをすることができるようになり、日曜日しばしば父はキャッチボールに誘ったが、よく断わった。今考えると悪かったなと思う。父はアウトドア派だったので、夏はよく、渓谷に行き、必ずタオルを濡らしてしぼり冷たいやろうが、と言って渡してくれた。貧乏くさいなと思った。いまでこそ父は本当に今のアウトドアを先がけてやっていたんだと思うが、泊まりの旅行にも行ったこともなく、遊園地もほぼなかった。サザエさんで長い休みの度にあれだけの人数で泊まりの旅行に行くのが信じられなかった。でも羨ましいと思ったことはなかった。多分テレビはあくまでも皆の理想を描いたものだと認識していた。さめていたのだろう。だからいまでも、テレビのなかのことはテレビのなかのことと踊らされないようにしている。私自身に起こることの方がもっとスリリングで面白いから。今日は納骨のはずだったが、雨のため後日天気の良い日にすることとした。今日は親戚と父の思い出話でもすることとしよう。
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