普通の休日
俺は普通の男だ。
趣味は普通で、波乗りをやっている。
そんな俺が、波乗りに行ってきた。
とても普通だ。
ただ、波が大きい予報だったから、普通よりワクワクしていた。
俺が行くのは、もっぱら千葉の外房だ。
場合によっては車で2時間かかるが、車中は友人とバカ話で盛り上がるからアッと言う間だ。
狙っていた場所は、潮が上げていてダメだった。
しかし、引いてくれば良くなることが分かっていたから、それまで他のポイントを見ることにした。
他のポイントは、ほとんどが強風で荒れていてダメだった。
波はデカいが、グチャグチャだ。
サーフィンをするには、オフショアと呼ばれる陸から海へ真っ直ぐ吹く風が適している。
サーファーではない人は、租税回避地?とか考えるが全く違う。
この風が水面をシェイプし、走りやすいクリーンな波にしてくれる。
この日は斜めからの強風だったので、風をかわすポイントを選ばないとキレイな波にありつけなかった。
風は弱いに限る。
結局、最初から狙っていたポイントに戻った。
潮が引いてきて、予想通りの良い波になっていた。
サーファーの考えることは同じで既に混雑していたが、他がダメなので仕方ない。
一番大きな良い波はロングボーダーが乗っていく。
ロングはテイクオフが速いから、俺らショートボーダーより早く波に乗れる。
この日は特に羨ましく感じた。
だが、ミドルサイズの波も充分良い波だった。
形よく50mは乗れる。最高だ♪
3時間楽しんで、混雑に飽きたので上がった。
着替えて友人と海を見ていると、どこかで見た顔のサーファーが近付いてきた。
ン?と思ったが、とっさに「こんにちは!」と言ってしまった。
俺は普通に礼儀正しい。
彼も躊躇なく「こんにちは!」と返してくれた。
俺の頭が回転すること10秒。坂口憲二と判明した。
また近くに来たので、一応握手だけしてもらった。
予想通り、彼はナイスガイだ。
それにひきかえ、俺は普通のミーハーだ。
海の近くの友人の家に行き、しばらく遊んだ。
楽しかった一日も終わりだ。
俺は、波乗りのおかげで本当に充実した休日を過ごせる。
仲間も最高なヤツばかりだ。
その大勢の仲間のおかげで、俺は暇を持て余すことがない。
この最高の仲間と最高の趣味に出会えた俺の人生に乾杯したい。
これがない人生など考えられない。
もし無くなったら、生きていくのも辛いだろう。
何故なら、俺は少し寂しがり屋だからだ。

