7人がいつものように円になって温めようとした
ところで
「あっ大丈夫そう」大きな人が言った。
「それで、何を悩んでいるの?」
「やりたいことが見つかったの。私にとってカカとトトとの冒険は宝物なの。二人はどう思っているのかな。二人にとってこの3人はどんな存在なんだろう。未来でもし冒険に行けるとしたらどこに行きたいのかな。そんなことを聞いてみたいの。
でも怖いんだよ。
もし、3人の思い出を忘れていたらどうしよう。」
「やってみなよ」
「やりたいんでしょ?」
「躊躇う原因は何?」
「そんなの捨てちゃいなよ」
「幸せな方はどっちなの?」
「それ以上の理由なんていらないでしょ??」
「いざと言うときは温めに行くから」
「うん。やっちゃおうかな。
未来の私たちを笑わせるために!!」
ネネはキキに相談した。
「チャンスを与える方法、なんかないかなぁ」
キキは驚いてネネに聞いた。
「カカはネネを沢山傷つけたんだよ。どうしてチャンスをあげるの?」
その時キキの妹のピッピが怒りながらやってきて怒りながら言った。
「遊んでいたらカカがやってきて色々聞かれたの!!ネネは誤解しているとか、ネネはずっと怒っているとか。その理由を教えろってしつこいの~~。
だから言ってやったの。
ピッピはネネが怒っているとは思わないって。
でもカカがそう思うのならカカが直接聞けばいいじゃん!!!そう思わない?自分で聞けばいいのにね」
ネネとキキは顔を見合わせて苦笑いをした。
ネネは話し始めた。
「私はカカを許すことも怒ることもできないの。
だって何もわかっていないんだもん。
きっと事実を突きつけても全ては傷になって返ってくる。でもこのままでいたら一生心を通い合わせることができなくなっちゃう。
だからきっかけを作りたいの。
ごめんなさいが出来なくても、カカが自分で選んだものを自分で受け止める力になりたいの。
キキや7人の救世主たちが私に惜しみなく愛を与えてくれたから私は自分を取り戻すことができたんだよ。今度は私がトトやカカを愛で満たしてみたいの。」
キキはじっと聞いて複雑な表情でネネに言った。
「ネネの気持ちはわかったよ。
愛は心を癒してくれるし、生きる力にもなるからね。でも愛を頂いても変わらない人もいるのはわかっているの?」
「うん。わかっている。トトもカカも変わらないかもしれない。それはトトとカカが選ぶことだよね?私が背負っちゃダメなものだって7人が教えてくれた。私はキキや7人の救世主に出会って色々学んでわかったんだよね。
その時からずっと後悔してるの。
トトとカカに荷物を渡された時にそれは自分で背負うものだって言えばよかった。
二人が歩けなくなったら代わりに歩くのではなく温めてあげればよかった。それがわかったから私はトトとカカが変わらなくてもいいの。
私がやりたいからやる。私のためにやるの。
これは私が自分のために選んだ荷物なの。」
キキはネネを抱きしめて何度も呟いた。
「うん。うん。」
「ねえ!!お店やさんやろうよ!!」
ピッピが言い出した。
ピッピの思いつきは当たることが多い。
3人はあーでもないこーでもないといっぱい話し合った。
「お腹空いてきちゃったな。こんな時美味しいお茶とお菓子があればなぁ。」
キキがつぶやいた。3人は顔を見合わせて
「それだ!!」
話したくない時もある。話せない時もある。
話すきっかけを探したい時もある。
ただただ温まりたい時、心とお腹を満たしたい時。どんな時でも訪ねて来られる場所を作りたい。
3人より10人の方がアイデアが出るはず。
助けて~!!
次回予告
”MAGIC SHOP”
📸素敵なお写真はお借りしました。
ありがとうございます。