プリブレグですね。 大抵のロードバイクのカーボン製品はコレです。違うのもありますが少数派ですね。

プリブレグは、あらかじめ樹脂を染み込ませた布状カーボンです。

プリブレグはドライカーボンにしかなりません。
あらかじめ樹脂を規定量だけ染み込ませれば良いので、抜く必要は無く、均一性のある剛性が得られるって言う利点があります。

プリブレグは、熱成形です。
よってなんらかの形で熱を加え無いとその形になりません。

よく焼かないと強度がぁーとか、
焼かないとドライじゃないとか、

言う方が居るんですが、そうではありません。

プリブレグは仕方なく焼いているんですよ。熱成形だから。

大体は、金型に沿わせたいから、真空パックします。ここでも、樹脂を抜くって説明する人が居ますが、そもそも抜く必要ないよとツッコミたくなるんですよww

プリブレグで設計する段階で、そのプリブレグの樹脂量で設計しているんだから、そこから抜いたら予定された剛性になるはずも無くです。 どれほどおかしな事言ってるのか?わからないのかな?と思います。

カーボン目が出る織物と単一方向UDがありますね。

ロードバイクのフレームは、ほぼUDです。

UDの方が厚みも選べるし、種類も豊富です。

1K最高!とか言ってる人もいますが、上っぱりだけですね。中身はUDです。
あんまり意味は無いかな〜。それよりUDの積算方向を考えた方が良かったりする。 

大体のメーカーはUDなので何か問題ある?って感じです。


かなり複雑な造形も出来るんですが、限度はあります。

画像はVision metron 5Dです。
コレもUDプリブレグ製ですが、赤線で示した所が分割箇所です。

分割して製作し、最後にくっつけて一つの製品にしてます。

1体で全て製造している訳ではありません。

これは、フレームも同じです。
どんなに有名フレームであろうと、分割されて製造されてます。

こうなると製品にするのには、どうするか?です。

そう接着剤を使って、1つにする。なんですよ。

良くカーボンフレームの寿命って言うじゃないですか、それって接着分の寿命だと言って良いんです。

このハンドルも接着分の割れで剛性が落ち、やり直しているって感じなんです。

フレームも同じで、接着剤や接着の仕方等、接着分で寿命が決まると言って良いんです。

ま、普通に考えたら、10年前の接着剤や接着技術って信用出来ますか?って事です。

で、一度製品になったプリブレグ製カーボンは、二度とオートクレープ等に入れる事は出来ません。

そう、フレーム修理にプリブレグを使うってほとんど叶わないんですよ。

それは、接着剤の耐熱性です。

これが担保されないとオートクレープに放り込む事は出来ません。

要するに修理や補修は常温で修理するしか無いんです。

どんな接着剤が使われているか?わからないので、そうするしか無いんですよ。


なので、このハンドルも常温修復の魔改造です。