ロードの車体側のトレンドは、軽量⇄エアロ。どちらかが行き過ぎるとどちらかに触れると言う感じです。
メルクス時代は軽量化。その後、ZippやトレックYなどフレーム側も超エアロ時代になったが、色々あり終焉。軽量カーボンフレーム時代に突入するも、6.9kgの壁をアッサリ突破してしまい、再びエアロに、しかしやり過ぎて扱いにくさが目立ってしまうと、最近はひと世代前の通常な丸フレームに近いカタチで軽量化すると言った揺り戻しが来ている。(今はディスクブレーキと言う第3のトレンドが入りましたが…)
最近ひと段落したエアロ化。ロードやTTマシンのエアロはやり尽くした感があるか?と言われたら、私から見たらまだ10年以上の開きがあると思う。やってることが古いんですよ。
ロードやTTマシンの今は、綺麗に流すって(空気の流れ)方向だ。
滑らかに抵抗なく流す。まだこの次元。
その先にあるのは、誘導し、コントロールする。ここまで来ると面白い。
今やどうコントロールするか?だろう。ワザと当てたり、逃がしたり、まだまだ先は長い。
例えば、逃げ屋専用機とかも出来る。後方気流を乱し、つきにくいマシンは出来る。綺麗に流さないって事で可能だ。
クライマー専用機みたいなのも出来るはずだろう。風で浮き上がるとか、フロント側のみ浮き上がったり、風で軽さを感じるとか、その手のエアロも出来る。
抵抗削減なら、ボトル周りの流れはコントロールすべきだろう。あの辺りのエアロは直ぐにでも出来るはずですが、やろうとしてない。専用ボトルゲージなどを含めたデザインは、しっかりやるべき。避けるように流すのは当たり前なんだけどね。
後はタイヤ&ホイール周辺、
フロントホイールが乱した気流をどうコントロールするか?は考えてはいない。フレームの形状を見る限り、停止状態の流れしか見ていないと思うし、積極的にコントロールはしていない。
フォーク裏側の形状はまだ一考の余地ありです。
リヤホイールへの流れもまだまだです。流さないと言う事も可能だろう。誘導面では全く何もしていない。
左右非対称デザインなら、チェーンリング側。チェーンリングの乱す流れを考える事も出来る。
また、身体への影響を考えたデザインも可能だろう。特に熱対策だ。脚や身体へ積極的に流す事を考えたデザインもエアロの一部だろう。この辺りは熱分布のデータを集めるべきだが、そう言った類いの話はまだない。
まだ綺麗な翼形状しかしていないのが現状で、誘導面では全く何も進んでいない。低いcd値なのは当たり前。その先にはもっと複雑な流れをコントロールすると言ったデザインがある。それが出来るからこそのガーボン素材なんだけどね〜。
今のエアロは、1990年代の頃までの思考なんですよ。古いの一言。私は現状のエアロを消極的エアロと呼んでます。ここから先、流れをコントロールするエアロを積極的エアロと呼んでまして、この辺りが日本製の浮上するキーワードになりそうな事だと思うんですよ。
日本製フレームやホイールなど、流通は国内だけで、海外での評価が無いと言う自己満足な世界にいる現状を打破するには、積極的エアロだと思うんですよ。クラシカルなデザインは、山の様にあるし、過去製品にも腐るほどある。やはり何か面白い機構がなきゃ難しいだろう。その辺を攻めるべきだと思うんだが…。
積極的エアロが次だと思うんですよ。多分…。