今年もあと2週間。



 「ポジティブシンキング」 って、努力すれば成れるものなのだろうか?


 もしも成れるのならば努力の仕方を教えてもらいたい。


 カルチャースクールとかにあったっけ? 「ポジティブシンキング講座」。




 最近、ネガティブさに磨きがかかってる気がしてる。


 何もプラスに考えられない。



 「“幸せ”って何だっけ?  “ポン酢醤油があること” だったっけ?  



 ふ~ん・・・じゃあ、いらねぇや・・・」



 みたいな感じだ。



 ヤダヤダッ!  陰気で!  ウジウジしてて!!



 「そうだよね・・・。ホント、俺ってヤツは・・・陰気でウジウジしてて自分でも嫌になるよ・・・」



 みたいな感じだ。




 絶好調! 真冬の恋スピードに乗って、急上昇!熱いハート溶けるほど恋したい!!




 みたいな感じになりてぇなぁ~。


 
 珍しく、仕事帰りに一人で飲みに行く。


 2日連続で。




 たまには一人で外で飲むのもイイもんだ。


 一人だからそんなベロベロに酔うこともないし、せいぜい2千円くらいで大満足できる。


 とはいえ、一人カウンターで話す相手も無くチビチビやるのも退屈なので僕は本を持っていく。


 今日は、駅で持ってきたフリーペーパー


 「~人生で最良の時、50歳からの生活情報誌~  熟年ばんざい 」


 特集は、「旨いもの!」と、「岸朝子さんのインタビュー」 だ。



 瓶ビールを手酌しながら読みふける。



 ほほう・・、岸さんは32歳で専業主婦から料理ジャーナリストになったのかぁ・・・。


 なになに、『「食べ歩き」や「痩せる食事」などの先駆的な特集を組み、アンノン族の先を行っていた』 かぁ・・・。



 『アンノン族』 ねぇ・・。 ほほう・・・。



 いつもはサホド気にならない記事も興味深く、ビールが進む。



 なになに、 「旨いもの!プレゼント  東村山名物 だいじょうぶだァー饅頭」


 ほう・・、そんなモノがあるとは・・・。


 「東村山を代表するタレント、志村けんの同級生の店主が考案!」



 ・・・「考案」 かぁ。  




 パッケージにはこう描いてある。


 「 だいじょぶだァー  だっふんだァー 」





  酒が進む。




 こういった情報誌で僕が一番好きなのは、 「読者からのハガキコーナー」 だ。


 この雑誌の今回のテーマは 「私の好物」。



 なになに・・・、

 家の敷地に大きな栗の木があります。秋になると大きな実をつけ、栗ご飯を作ります。 姑が亡くなり13年。 元気な頃はいつも笑顔で食べてくれていました。 今年も「お姑さん、栗ご飯が出来ました」とお供えしようと思います。 「そうかい」と姑の声が聞こえてくるようです。 (入間市、YMさん)





 ・・・酒が進む。





 『次号予告  「特集・デジタル家電(仮称)」  地デジや、パソコン、デジカメ、携帯プレイヤーなど最新デジタル機器の使い方や楽しみ方を分かりやすく解説します。乞うご期待。』 





 来月も 「熟年ばんざい」 で一人呑み、決定です。


 
 
 4連休の3日目。


 「4連休の3日目」 って書いて 「ごくらく」 と読みます。



 溜まりに溜まった洗濯物は昨日済ましました。

 
 実に3回。 大家族並みでした。


 だから今日は特にやらなければならない事も無く、優雅に美術館へ行きました。


 上野の森美術館へ「レオナール・フジタ展」を観に。


 フジタはかなり好きな画家です。


 5年くらい前に初めての本格的なフジタの画集が出版された時、2、3週間本屋に通って買うかどうか悩みました。


 結局、「2万円」 という価格に断念しました。


 ここ最近でもフジタ展はありましたが僕は行っておらず、本物の作品は確か国立西洋美術館の常設にあったヤツしか見たことはありませんでした。
 

 午後1時頃、上野に到着。


 駅構内に張られた大きなポスターを見ていると、なんと!

 現在、東京都美術館で 「フェルメール展」 もやっているではありませんか!


 フジタとフェルメール、僕の好きな画家の2大巨頭です。


 「これはハシゴだな・・・」


 そう思いながらまずはフジタ展へ。


 平日の美術館はこんな企画展でも空いているので好きです。

 休日は本当に混んでいて嫌です。 暑いし。 

 「もう、この絵は見なくていいや・・・」 って気分になります。



 フジタの絵は素晴らしかったです。


 フジタと言えば 「乳白色の肌」 ですが、僕が好きなのはフジタの描く「動物」です。 「猫」が本当にスゴイ。


 今日観ていて思ったのは、「毛」 の描き方が抜群だと思いました。


 動物もそうですが人間の髪も、一見緻密に見えて実は大胆に一筆で描かれていたりするんです。


 この 「緻密に見えて実は大胆」 というのはフェルメールの絵にも見られ、筆使いの巧さに驚くばかりです。


 また、晩年のフジタは子供の絵(みんな同じ顔の)を沢山描いていて、僕はその子供の絵が大好きなんですが、今回はあまり無かったので残念でした。


 とはいえ、フジタを十分に満喫した僕はフェルメールに急ぎました。


 なにせ上野に着いたのが1時ですからあまり時間もありません。


 フジタ展も、なんか途中の座って映像(フジタのドキュメントみたいの)を観るコーナーはスルーしてきました。 まあ、どっちにしてもいつも観ませんが。




 東京都美術館に着きとりあえず一服しようとすると、何やら中の様子がおかしい。


 一服もとりあえずひとまず中へ。


 な、なにごとですか!?  コレは!!


 中には50人程の行列。

 おばちゃん、おばちゃん、オバチャン!!


 「最後尾、30分待ち」 のプラカード。



 ・・・フェルメール恐るべし



 平日だというのになんて人気だ。


 フェルメールの作品は7点しかないと言うのに・・・。


 「真珠の耳飾りの少女」があるわけでもないのに・・・。




 日本人は特にフェルメールが好きだと何かで聞いた気がする。


 僕が思うに、日本人のおばちゃんって基本的に17世紀のヨーロッパが好きなんだと思う。


 なんか金持ちのおばちゃんの格好とかって、そこから来てるんじゃないかな。


 ほら、ベルバラ世代だし。(ベルバラは18世紀だけど・・・)


 王室とかが好きなんだよ。きっと。 だから皇室とか好きなんだよ。(フェルメールは王室と全然関係ないけど・・・)



 つーか、ベルバラも皇室も、フェルメールも僕の好きなものばかりだけど・・・。



 とはいえ30分待って入ったとしても、オバチャンに囲まれながら暑い中でフェルメールを見る気にはなれず、僕はそっと上野を後にしました。


 上野大勝軒のもりそばを食って。

 
 基本的にはツライ事があったり疲れていたりすると、歌を聴きたくなります。


 そんでそれは、基本的には切ない恋愛の歌だったりします。


 そんで、基本的には古かったりします。



 基本的には、頭の片隅にかすかに残ってはいたけど全く忘れていたようなモノがベストです。



 そんで、現在の僕で言えばそれは、小泉今日子の 「夜明けのMEW」 です。





 基本的には、僕は「古い恋愛の形」が好きです。


 友人と恋愛の話などをしていると、僕の思い描いたストーリー展開は基本的には「古い!」と言われてしまいます。


 しかもそれは基本的には僕にとっては冗談でもなんでもないようなモノだったりします。


 なのに友人達は笑ったり、時に笑わなかったりします。



 笑われもしないというのは、基本的には 「冗談ではなく言ったことが本当に冗談にもならなかった」という状況を表しているので、いわゆる「普通の会話」とは全く異なった形態であり、「間違っていないのに当たっていない」といった一種のパラドックス的なホニャララホニャララ・・・


 そんで僕はまた一つ自信を失って、工藤静香の 「FU-JI-TSU」 を聴いたりしてしまいます。



 そんで今度は 「初めて会ったような不思議顔をするのは・・・」などというストーリーを作ってしまい、また「古い!」と言われてしまうのでしょう。



 つまり基本的には、僕は 「古いアイドルの歌っている恋愛」 しか知らないのだと思います・・・。




 
 2ヶ月ぶりにネットが繋がったから、清水ミチコの動画を観まくった。


 「ドリカム作曲法」が面白かった。


 ほら、オレ、ドリカムファンだから。




 話は変わって昨日の事。


 久し振りの知人からメールが来た。


 なんでも、オレにタロット占いをやってもらいたいから遊ぼうとの事。



 タロット占いは20歳くらいの頃よくやっていた。


 意外にも当たるらしく、「当たってる~!」 と驚く友人達に対し、


「当たってるかどうかは知らないけど、カードにはそう表われてるからね・・・!」


 と、 “ホンモノ” っぽい演出までしてその気にさせていた。



 ある友人は、あまりに当たるオレの占いに驚き、『メデューサ・バップ』 という占い師ネームまで与えた。



 しかし私は次第にタロットに飽きていった。


 カードの意味はもちろん、その配置から読み取れる様々な解釈を模索することも無くなり、そして・・・




 やがて適当になった。



 気力も完全に無くなった晩年、友人に頼まれて久し振りに占った時の名言が残っている。



 友人にカードをきらせ、そのカードを受け取った私はゆっくりと一枚一枚 『古代ケルト十字法』に展開していった。


 しばしの間、カードを見つめる私。


 そして固唾を飲み込んで私の言葉を待つ友人。


 
 次の瞬間、私の口が開いた・・・!!



 



   『う~ん・・・ わかんねぇ・・・』


  
  

 なんとも気マズイ空気が流れた。



 「・・・え? じゃあ、分かる事を言って?」


 「・・・う~ん、・・・わかんねぇ」




 「え? じゃ、じゃあ、何なら分かる?」


 「・・・う~~~ん・・・・」




 「・・・じゃ、やめよっか・・・」


 「うん」





 コレ以上に無駄な時間を私はまだ知らない。


 相手にとっては私以上に無駄な時間であったであろう事は想像に難くない。

   



 そして話しは戻って今回のことだ。



 メールをくれた知人には悪いが、全くノリ気でない。


 会って久し振りに酒でも飲むには何の問題も無いが、タロットは正直メンドウだ。


 つーか、わざわざタロットで占わなくても 「その悩み」 を直接オレに相談してくれればイイんじゃない?  それはダメなの?


 『タロットの結果』は信用できても、『オレのアドバイス』じゃ納得できないんかいっ!!



 「・・・んかいっ!!」 はチョット変なテンションだったな・・。



 でも、そうなんスよね。

 オレの占いは結局、タロットを通してオレの考えやアドバイスを言ってるだけの話なんだよね。 


 でもその過程に 「昔こんな事あったでしょ?」 「あなた、こういう性格でしょ?」 ってのがあるから、それが楽しくてついそこばっか求めちゃう。


 そんで肝心の『悩み』に関しては実際にはあまり求めていない。




 でもね、そんな自分の事を当てられたからって何なのさ?

 占いっていうのは、抱えている悩みの糸口を見つけるキッカケに過ぎないものなんだよ?


 だから、占いなんかより信頼できる友人からのアドバイスの方がずっと当たるってことカモネ・・・☆



 スベテハホントデウソカモネ☆






 あ、また “ホンモノ” っぽい演出しちゃった・・・。