最近、ちょっと読書熱が上がってきている。


 そこで古本屋へ行った。


 いつもはほとんどマンガしか買わないが、今日はマンガ無しの方向で行くことにする。


 特に読みたい本があるワケでも、好きな作家がいるワケでもない僕は、100円コーナーで良さそうなのを物色。


 僕は基本的に小説は読まなくてエッセイが好きなので、それっぽいのを5冊選んだ。




 『ああ、恥ずかし』  阿川佐和子ほか

 (女性著名人70人の恥ずかし体験談。  目次を見てみると本当に著名人ばかり。 なんと! あのベルバラの作者 池田理代子まで!)


 『美女と野球』  リリー・フランキー

 (たぶん普通に面白いと思って)


 『おやじの値段』  日本エッセイストクラブ編

 ('87年版ベストエッセイ集。 80年代後半のエッセイとか一番好きだなぁ。 時代の空気が伝わって。)


 『生きるヒント』  五木寛之

 (最近、生きることに行き詰っているので・・・)


 『孤独を生ききる』  瀬戸内寂聴

 (最近、ホント、生きることに行き詰っているので・・・)




 ・・・さあ、こんなモンでいいか。と、レジに行こうとした僕の目に一冊の本が飛び込んできた。


 100円コーナーに並んだその一冊の本の背表紙には、本当に小さく 「サイン本」 と書かれたシールが貼ってあった。



 なぁぁにぃぃーーー!!?



 誰の!? 誰のっ!!?



 「サイン本」 なんて、著者によってはもしかしたらネットで4000円くらいになるのでは!?  それが100円!?  買いだ!   “誰だろうと買い” でもイイくらいなんじゃねーのかっ!?



 僕は興奮を抑えつつ、その本を手に取り、表紙を開いた。


 確かにそこには 「直筆間違いなし」 のサインが流暢に書かれていた。



 そして僕は著者を確認した。





 『  京子・スペクター  』





 ・・・そう、デーブの嫁さんだ。




 うぅ~~~~~~~~~~~むぅぅ~~~~~~・・・・・・・




 さっきはああ言ったが、正直・・・  悩む。


 『京子・スペクターのアメリカ日記』 ? 

 京子・スペクターってファンとかいるの?

 そもそも京子・スペクターって何なの? 

 “ファン” になったりする対象なの?


 僕の無知ゆえ “京子・スペクター” なる人物が全くもって測れない。



 どうしよう・・・。


 もはや間違いなく 「ネットで4000円」 の夢は無くなったので、とりあえず僕は中身を少し覗いてみた。  面白そうなら自分用に普通に買おうと。





 ・・・うぅ~~~~~むぅぅ~~~~~・・・・







   やめた。





 家に帰り、ネットオークションで調べてみる。


 一冊だけ出品されていた。


 800円。  残り3日  入札0  サイン本ではない。



 まだ分からない・・・。



 結果次第では僕は古本屋へ走ることになるであろう。。。