明けましておめでとうございます。



 正月に祖父母の家に行くと、仏壇の横の壁に新聞広告のキムタクの切り抜きが4,5枚貼られていました。



 祖母に 「コレは何か?」 と尋ねると、 「もったいないから」 との返事。




 昨今、グローバルな言葉になってきた 『 mottainai 』 。


 その日本独自の美意識とエコな響きから近年もてはやされているこの言葉ですが、このモノで溢れる現代社会に生きる私達が果たしてどれほどこの言葉の意味を理解できているのでしょうか?


 知らないうちに私達はその言葉のイメージに振り回されてはいないでしょうか?



 今年80歳になる祖母。


 戦争を経験し、様々な苦労もしてきたことでしょう。


 その祖母の言う 「もったいない」 と、まだ見ぬ未来や遠い貧しい異国を想って私達が使う、資源としての 「もったいない」 ・・・。


 これは日本の美意識やエコなんてものではなく、貧しい者が誰でも抱く人間の当たり前の感情なのではないか?


 物質的に裕福な日本人がそんな事を言うのは傲慢なのではないか?


 そんな答えの無い自問自答を繰り返しました。







 コタツでテレビを観る祖母の丸まった背中を見て思いました。




 「おばあちゃん・・・、



       本当にキムタクが好きなんだね・・・」






 祖母は 「HERO」 を観てました・・・。







 その夜、寿司を食いました。



 祖母は寿司を残しました・・・。




 祖父も残しました・・・。



 私が2人の残りを食べました・・・。




 私は嫌いな玉子を残しました・・・。



 父が玉子を食べました・・・。





 みんなが満腹でした・・・。


 そして幸せでした・・・。




 そんなもんだ。 そんなもんだ。





 今年も宜しくお願い致します。