■タイトル:ラット小腸刷子縁膜内へのβ-ラクタム剤の二次性能動輸送に及ぼす緩衝剤濃度およびその組成の影響
2002年3月
■著者:古閑健二郎 (北陸大学薬学部), 村上正裕, 河島進
■抄録:緩衝剤としてHEPES、MES、Trisを用い、ラット(Wistar系雄性)小腸刷子縁膜内へのβ-ラクタム剤の取り込みに及ぼす影響を検討した。
ラット小腸から刷子縁膜をカルシウム沈殿法により調製し、薬物取り込み実験を迅速濾過法により行った。
β-ラクタム剤としてセフチブテン(C)、セファレキシン(X)、セフィキシム(F)を使用した。
内側膜、外側膜のpH値は各7.5、5.5に調節した。
緩衝剤としてHEPESを膜の内側にMESを外側に、または膜の両側にHEPESを用いた条件では緩衝剤濃度の増大にほぼ依存してCの最大取り込み量到達時間を延長させた。
Xでは10-20分の間に、Fでは顕著ではないものの20分以降においてオーバーシュートに違いを認めた。
従って緩衝剤濃度の違いは基質間で差はあるもののオーバーシュートに影響を及ぼすことが示され、この要因として緩衝能の強さによる水素イオンの保持力が二次性能動輸送に影響したと考えられた。
Trisを膜の内側にMESを外側に用いた条件ではCの最大取り込み量、最大取り込み量到達時間、60分間のオーバーシュートの動態は緩衝剤濃度の影響を受けず、HEPESを用いたときと大きく異なるカーブを示した。
従って緩衝剤組成の違いによってオーバーシュートが異なるプロフィールをとることが示された。
この要因としてTrisの膜透過により水素イオンの膜内への流れが影響されて、Cのオーバーシュートに緩衝剤濃度の影響が反映されにくかったと考えられた。
以上より緩衝剤濃度、その組成の違いが基質間の感受性の相違にかかわらずオーバーシュートプロフィールに影響することが示唆された。
■資料名:薬剤学
■資料コード:Y12
■巻号ページ(発行年月日):Vol.62, No.1, Page.23-35 (2002.3)
■出典:参照文献11
■論文番号:200203116
■医薬品記載名: ceftibuten
■医薬品一般名: ceftibuten
■薬効分類: 主としてグラム陽性・陰性菌に作用するもの, セフェム系抗生物質 (613)
■医薬品記載名: cephalexin
■医薬品一般名: cefalexin
■薬効分類: 主としてグラム陽性・陰性菌に作用するもの, セフェム系抗生物質 (613)
■医薬品記載名: cefixime
■医薬品一般名: cefixime
■薬効分類: 主としてグラム陽性・陰性菌に作用するもの, セフェム系抗生物質 (613)
■対象: in-vitro