ばぁばが死んだ日のこと
数年前のこと。。。
既に就職し、一人暮らしをしていた僕は残業を終え、23時に帰宅。
ε=( ̄。 ̄;)フゥ。と、スーツを脱ぎ、暖房のスイッチを入れたところで携帯がなる。
珍しくお袋からだ。
ヽ(  ̄д ̄;)ノ エー!?めんどくさーい。と思いつつも出て見ると、慌てた様子で、
お袋:「ばぁば(ばあちゃんのこと)が倒れたんだって!意識が無くてかなり危険な状態らしいの!」
と、言うので病院の名前を聞き、着替えて愛車に飛び乗る。
ばぁばはずいぶん長いこと喘息を患っていたしなぁ、ついに。。。と思いながら、
夜中の稼ぎ時で鬱陶しい運転をしてるタクシーをパッシングとクラクションでどかし、
東京都文京区にある大学病院へ駆けつける。
入り口の受付で、ばぁばの居場所を問い合わせると、
守衛さん:「ああ、その方ならもう、お亡くなりになりになりまして、地下2階の霊安室です。」
(ノ_< ;)・・・!間に合わなかったか。。。。
守衛さんに霊安室の場所を教えてもらい、エレベーターホールへと向かう。
ここのエレベーターは客用と搬入用が向かい合う形で設置されていて、客用のボタンを押せば
客用のエレベーターが、搬入用のボタンを押せば搬入用のエレベーターがやってくる仕組み。
客用のボタンを押して、地下2階まで行き霊安室に行くと、ばぁばと同居している叔母さんと
都内に住む叔母さんが既に着いていた。
二人とも泣きながら、
「ああ、来てくれたんだ。。。ありがとう。。。会って上げて。」
とだけいう。
霊安室の中では台の上にばぁばが横たえられ、顔には白い布がかけられていた。
そして、霊安室の中は暖房がかかってるのに、異常に寒く感じられた。
ダウンジャケットが脱げないほどに。。。
聞いた所によると、死亡時刻は電話がかかって来た頃。
そりゃあ、どんなに急いだところで間に合わない。
そのうち、姉がタクシーで到着したのを皮切りに両親やらが続々到着する。
女性陣は全員泣きはらし、僕と親父も幼い姪もなんとなく(  ̄_ ̄)ボーとしてる。
ふと、親父が、
親父:「お前、車は???」
と聞いてくる。
僕 :「病院の前にコインパーキングがあったから、そこに突っ込んであるよ。」
親父:「あ、じゃあ、父ちゃん、病院の前に路駐してるから、入れてきてよ。」
と頼まれ、親父車停めにを外に出る。
外は静かで、深夜とはいえ、ほんとに都内なのかと言うほどだった。
親父車を止め、静かな病院内をエレベーターホールへと歩く。
客用のエレベーターのボタンを押し、エレベーターの到着を待つ。
チーン!
僕の後ろで搬入用のエレベータの扉が開く。
中には誰も乗っていない。
?ヾ(゚-゚ヾ)^?。。。ン?
僕が呼んだのは客用のエレベーターで搬入用のエレベーターは関係ない。現に、客用の
エレベーターはこっちに向かってくる最中である。
なのに、なんで誰も乗ってないエレベーターがやってくるんだ???
ああ。。。ばあちゃんが出てったのかな。。。
なんとなくそんな考えが頭をよぎる。
その後、千葉県まで姉と姪を車で送る途中、
姉 :「ばぁば、全然教えてくれなかったなぁ。。。」
と呟く。ああ、そういえば、なんか、友達同士で死んだときは足の裏くすぐって
教えあうっていう怪談を元に、死んだときは教えに行くって約束してたねぇ。
姉 :「あんなに約束したのになぁ。。。(´・ω・`)」
いや、そこでしょんぼりされても。ねぇ。
その後、なんか知らせはありましたか?