食事摂取基準

時代、お国柄、食生活など得られるエネルギーによって人の体は変化する。そんな中、日本人の健康保持、増進、生活習慣病の予防の為に必要なエネルギーや各種栄養素の摂取量の基準を示したものが「日本人の食事摂取基準」。


1969年、当時の厚生省が定めて以来、社会状況や栄養学の進歩によって改定されるが、最新の物は2015年版で5年間使用される予定。


2015年版にはエネルギーの基準値の指標として新たに体格指数(BMI)が採用されている。栄養素については摂取不測の回避、過剰摂取による健康障害の回避、生活習慣病の予防という3つの目的の為に下記の5つの指標が設けられている。



▪︎推定平均必要量:国や地域など、特定の集団を対象として測定された必要量から、性・年齢階級別に推定された必要量の平均値。

▪︎推奨量:性・年齢階級ごとにほとんど(9798%)の人が1日の必要量を満たすと推定される1日の摂取量。

▪︎目安量:推定平均必要量、推奨量を算出する際に十分な科学的根拠が得られない場合、性・年齢階級ごとの良好な栄養状態を維持するのに十分な量。

▪︎目標量:生活習慣病の予防のために当面の目標として摂取する量。

▪︎耐容上限量:健康障害をもたらすリスクがないとみなされている習慣的摂取量の上限量。この上限を超えると過剰摂取による健康障害のリスクが高まる。



バランスチェック

1日に必要な栄養成分を適量摂るためのガイドラインが「食事摂取基準」となるが、毎日毎食、栄養素毎に摂取量を計算して分量を量る事は至極困難な事。その手間を少しでも省くためにできた区分分けが「食品群」。


グループの特徴を捉える物によって3つ、4つ、6つなど分類は変わるが、有名な6つに分けられた物が下記。



▪︎第1群:主に肉や魚などのたんぱく質が多く、筋肉や血液を作る

▪︎第2群:無機質、カルシウムが多く歯や骨を作る

▪︎第3群:ビタミンやミネラルが多い、色の濃い緑黄色野菜

▪︎第4群:ビタミンやミネラルが多い、色の薄い野菜や果物

▪︎第5群:炭水化物として米や小麦などの穀物類やイモ類

▪︎第6群:油やバターマヨネーズなどの油脂製品で脂質が多い



これらの要素を1度の食事にそれぞれ偏りなく取り入れれば、栄養バランスはひとまず大丈夫。また、献立を作る際の主食・主菜・副菜に当てはめる場合もある。


詳しい計算方法を行わなくても、この事を頭に入れておけば自炊する場合でも外食する場合でも、自然と栄養バランスをとる事が出来る。