ゴジラ-1.0を観てきました。



東宝がちゃんと制作するゴジラ劇場映画は19年ぶりか?・・

アメリカのモンスターバースやシン・ゴジラは、もちろん東宝が大きく関わっているのでしょうが、あちらはあくまで『ハリウッド・ゴジラ』であり『庵野秀明ゴジラ』なのだと思います。東宝がきっちり自社の看板を掲げて制作した正統劇場版ゴジラはやはり『ゴジラファイナルウォーズ』以来ではないかと・・(三丁目の夕日は・・・微妙かな・・)



第二次大戦の終戦前後、まだ復興もままならない日本の首都に巨大生物が襲来!人間はなすすべもなく蹂躙されますが、やがて立ち上がる人々が―というストーリーです。
今回のゴジラは人間ドラマを主軸に描かれ、ゴジラはあくまで『災害』です。

私としては大満足できた作品だったのですが

ゴジラというと、『怪獣大戦争マーチ』が流れる中、敵対怪獣や殺獣メーサー光線車なんかと大バトルを繰り広げる展開じゃないと満足しない・・というファンも少なからずいるでしょうし、そういう方々にはこのゴジラ-1.0は評価が低いかもしれませんね。



その昔、怪獣というのは、亡霊とか吸血鬼とかフランケンシュタインとかと同じく、子供が夜眠れなくなっちゃうレベルの恐怖の対象だったんですよねえ・・(今じゃ吸血鬼もゾンビもあまり怖がられないようですが)

人を喰ったり、踏み潰したり、火炎を吐きかけたり・・・とにかく昔の怪獣は怖かった・・当時の子供たちはそう感じた   そうねえ・・『ウルトラQ』という特撮TV番組あたりまでかな
『ウルトラQ』では巨大な怪獣相手に人間が知恵と力を振り絞って弱点を見つけ出し、かろうじて勝利する・・というエピソードが多かったかと思います。

『ウルトラマン』という対怪獣最終兵器が登場してから怪獣の方向性とイメージががらりと変わってしまったんですよね。  怪獣がすっかりアイドル化してしまった。
これが良いことだったのか悪いことだったのか判りませんがね



そしてゴジラ-1.0―
けっこう怖いです。古き良き?怪獣映画を目指した?
大砲にも機銃にもびくともしない巨獣相手に、人類は巨大ヒーローや超化学兵器に頼らず、既存の科学技術や兵器を使って知力の限りを尽くして挑みます。

主人公の青年は元特攻隊で、このあたりはウルトラQ『東京氷河期』を彷彿とさせます。
最初頼りなさげな特攻隊崩れが、最後は「神木カッケー!」な感想に変わります。



大満足なので五点満点・・・・と言いたいのですが、あまりにもハッピーエンドすぎて・・・・・・・何か腑に落ちないものが残る・・というわけで自分としては4.5点です。