息子の部屋...LA STANZA DEL FIGLIO/THE SON'S ROOM監督:ナンニ・モレッティ
2001年度カンヌ国際映画祭パルムドール最優秀作品賞受賞作。
DVDで見ました。
公開されたときにも見たいと思っていたのですが、敢えて見る時期をずらした作品です。
突然身近な家族を失った家族が、どのようにその息子の死を悲しみ、そして、これからどのように克服していくのか。
その辺りを、あまり役者にしゃべらせ過ぎず、彼はいなくなっても世の中は動くとばかりに日常の語りに終始される。
でも、その日常のシーンそのものは悲しみを切り取った一枚の絵のようなシーンで、日常のシーンをつなぐことで、彼らの悲しみを表現するあたりはさすがです。
家族の各個人がそれぞれの日常生活に戻ることで、昇華しようとする様が、
的を得ている上で、悲しさをそそる。そこに現れるガールフレンドも、
ともに悲しみを分かち合える存在だと思っていたのに、もう数歩も前に前進。
たいせつな人を失う事なんて、こんな感じで、人それぞれ、バラバラのやりかたで昇華させていくものなんだろうな。
というのがよく伝わった作品でした。
でも、あまりにも美しくできあがりすぎている気がする
結局現れたガールフレンドは通り過ぎるだけの役であったように思うし、残された三人の家族の行く末がとても気になります。
父(精神分析医)のように、自分たちが置かれた状況を冷静にとらえることができないのが普通だろうし、当人たちにしてみればもっと時間も必要だろう。
というのは、個人的経験をベースにした意見なので、あまり映画そのものとは関係ないかもしれないです。はい。
私は身近な人の突然の死に対する悲しみを5年たっても昇華しきれず、カウンセリングに行くことになりましたし。
複雑な思いを抱いております。
主役たる息子を失った父と自分を重ね合わせてしまいました。
彼らの行く末を心から幸あれと思うのですが、かけたお気に入りのカップを捨てられないように、ずっとそのカップを持ち続けることになるのかな。
実はもっと泣けるかと思っていたのですが、ちょっと昇華(消化)不良でした。
でも、これは映画の問題ではなくて、個人的問題だね。ぺろり。
merino