嫁の私にとって義実家は
パラレルワールドだ。
自分の今までの価値観が通用しない場所。


夫も私の実家で「自分の家とは違うな」って思うことがあるのと一緒。それぞれの世界観。
結婚すると嫁の私のほうが、夫家族を優先にして動く。夫の両親・義兄夫婦・姪っ子を中心に物事が回ってる。その世界の中に身を置けば自ずと自分の時間と生活と人生が影響されていく。今のところ嫁の私の方が、夫家族の世界に長く居座らなきゃいけないことは多い。

価値観が合わないと思っていても、この義実家というパラレルには滞在しないといけないときがある。同居こそしてないけど夫という窓口あって、繋がりがあるから。結婚したことで人生のうちに何度か歩み寄らないといけない場所。

いくらその世界と離れたいと思っていても、夫を通して流れ込んでくる習慣というか。風潮というか。私にはいらない価値観を受け入れなきゃいけない。申し訳ないがそれには慣れたくないし、染まりたくもない。勉強はするかもな。私が居たくない世界だけど足を踏み入れないといけない場所。なんでここまで言えるのかってそれは今まであるから。
自分が全部正しいわけじゃない。柔軟性を鍛えるのには良いのかもねって話。

赤の他人の家だから、その家の中の常識は他所から来る人間にはあり得ないことがある。
このパラレルワールドはお互い様。
それだけは義理のご家族にも知っていてほしい。








例えば義実家に行くとお姑は必ずと言っていいほど、義兄夫婦の娘と私を比べたがる。
もちろん全て、孫娘が秀でていることに関してだけ。申し訳ないが今のところその数が少ないので、最近でいうと身長くらい。親の仇とりましたくらいの勢いで「〇〇ちゃんの身長超すんじゃなーい」って嬉しそう。因みに私の身長は160もない。

そりゃあ、あなたのお孫さん今回は厚底ブーツ履いてるから。お姑さまは毎日お孫さん見てるはずだけど。今日はやけに顔を見上げるなって思わなかった?お姑さまはこの義実家の狭い世界の中でも孫を優勢に立たせたいらしい。
…まぁ、こんな小さなパラレルから始まっていく。姪っ子が私に懐いてないって言いますけど、私の実家に行ったら逆なの。あなたの息子さんが私の家族の姪っ子甥っ子に懐かれてないの。年に数回しか会わないのよ。そんなものじゃない。それを客観的に見れなくて、「〇〇ちゃんには懐いてないわよねー」って嬉しそうなお姑。私も予防線張ってるからね。子供には伝わると思う。お姑は自分達以外のよそ家族の世界を知らないのかしら?自分のパラレルだけで過ごせてるのも幸せなことですよね。


愚痴は止まらない、、、。
義兄が娘たちへの食事の世話を、嫁に責められるまでやらないのは日常。いつまで経っても独り身気分にしか見えない。自分が優先だから、これのお陰で毎回集まりの場は雰囲気が悪くなる。あの場だけでも子供の世話くらい自主的に出来ないものかな。
そしてこれに対して、息子に何も指摘しないお姑さまの過保護っぷり。何を蚊帳の外みたいなお澄まし顔でながめてんだろ。あんたが一番に注意していい立場の人よ。
家族の集まりの場では、後半になると義兄が何も言わず途中退席する。毎回自宅に帰って寝ているのよね。自由で羨ましいし、このくらいはまでは許容範囲。

ここからはアウトなパラレルワールドに移行する。お姑は嫁には嫌味が言えるのに、実の息子には何も言えない。嫁より立場が上だと思ってるお姑さまは、お母さまになると小心者。
でも嫁には強いから、自分達の代で作った事業のマイナスを息子名義に変更したにも関わらず、残りの融資額を平気で「あの借入分があったでしょー」って嫁には言えるの。そして使わせようとするの。いくら事業で使うにしてもこれが言える感覚は私としてはぶっ飛んでる。
この融資残高になってるのは何故なのか、一度考えてから喋りましょうか。それをどれだけこちらが大事に使おうとしてるか、同じ苦労はしてるはずだからこの人にも分かるはずなのにね。あー、そうかお姑さまには義両親の土地のお陰で持ちビルを担保にできたんですものね。私達のときとは銀行さんからの待遇が違ったはず。だから異世界住人と一緒にいる気分になるのかしら。

義兄嫁は義両親の賃貸ビルにただ住まいしている身で「部屋が狭い」「虫が出る」「エアコンが壊れたからどうにかしてください」とお姑に言える神経の持ち主だ。このお嬢さま感覚は義兄嫁の長女が4歳くらいだった頃に発動していた。私からすると義兄嫁は住まいの支払いをしなくていい分、家で子育てに専念することが出来ていると、そう見えている。その待遇を受けれているにもかかわらず、住まいのクレームをお姑に言うのは違う気がしてならなかった。

あんたがまともに住まいの支払いをしなきゃいけない家に引っ越せば、それで解決する話じゃない?って言いたかった。自分の娘をできる限りお姑さまに預けっぱなしにできるだし。そんな子育てしてるよね。託児所で悩むなんて経験したことある?
社会に出たことない箱入り娘みたいに見えてる。実家にはお手伝いさんでもいたの??現実はご親戚の家に仮住まいしてたんでしょ。自分で家の支払いしたことがない人って贅沢らしい。

義兄に至っては、自分が住んでる土地の相続裁判に一切興味がない。何もしない人。裁判があったあとも「どうだった?」の連絡すらない。次男から報告があるのを待ってるだけの完全受け身体質。お前が住んでる土地だぞ。
その割に自分の父親の喪主の挨拶は「(長男だからって)俺がしないといけないことかな?」って言えるやつ。家の問題を全部引き受けてる弟を前にしてよく言えるよ。あの義兄の感覚は小学生。だからパラレルなの。幼少期の何処かで家族構成がとまってる。お姑と義兄はその時から年をとってる自覚がないと思う。

あんたが変わらない日常を過ごせてる変わりに誰が時間を割いていると思ってる?犠牲になってると思う?
あなたが動かない家の問題に対してあなたの弟が「(次男だからって)俺がしないといけないことかな?」って言ったらどうするの?そしたら代わりに長男であるあなたが動くんだろうか。日頃から何も考えてないのが分かる。次男の時間を奪ってることにすら意識が向いていない。それのお陰で、自分のいつもの日常は差し障りなく過ごせてることに一切気づいていないやつ。だから無責任なことが言えるんだ。家族のことになるとお姑さまと一緒で狭い世界の中で頭が回ってる。自分はしなくていい、それが義兄のポジション。

喪主の挨拶は最後までグズっていた。「俺がしないといけないことかな?」これに対してもお姑さまはだんまりだった。何なら「会社の人達も来るから俺じゃなくてもいいじゃないの?」の義兄の言葉に「そ、そうよね…」って言ってたのがお姑さま。私は聞こえてましたよ。父親の事業を継いだ次男の「いいよ。だったら俺がしようか?」の言葉にかき消されてましたけど。長男からのお母さんからも何か言って、そう言わんばかりのあの視線。それに対して半歩前に出て、求められる言葉を口にしたお姑さま。
完全に小学生化したご長男とママの立ち位置だった。

挨拶の当日、お姑さまは挨拶をする長男の隣に寄り添った。なにか一言言うわけでもなく最初から最後まで隣に立ってあげていた。お母さんも一緒に前に立つからって、まさかこれで長男は喪主の挨拶を了承したわけじゃないよね?この人達の年齢を無視した関係性に変化も成長も一生無理だと思った。

挨拶をしたくないって言えばいいだけのことなのにね。変な理由をつけるプライドはある。47歳2児のパパなのよね。お通夜の家族の控室の中で。自分の父親を横目に娘たちの前で。
この義兄は無いと思った。

これが義実家の体制。これがデフォルト。私にとっては完全なパラレルワールド。この世界観に私は居たくないって思ってるだけ。理解ができないって思ってる。それだけの事。


夫のお家は私からしたら、パラレルワールドです。きっと私の価値観も誰かから見たら同じ。私が年をとって、今の立場じゃなくなったら考え方は変わるかもしれない。
この先どの選択をするかは分からないし。義実家と同じようなパラレルワールドを私も作ってしまうかもしれない…。
いや、無い。無いな。
義実家の人達を見て私は心底嫌だと拒否している。この世界は嫌だって。わざわざ毛嫌ってるところを選びたくはない。
両家ともにこの感覚ズレが少ないなら、それは幸せなことだと思う。


私のフィルターが歪んでいたとしても、今の義実家の世界観はこの先は押し通せないと思ってますよ。いつまでもあのままの世界はない。いつまでも親はいない。いつまでも独り身気分ではいられない。せっかくの居場所を大事にしたいなら、もう少しあなた達も今の状況と立場に歩み寄らないとその形はいつの間にか変わりますよ。
お姑さまは、長男が年老いてから一人になる可能性を予想しないんだろうか。あのままだったら離れていくよ。
そうなってから気づくのかな。