姑が咳払いをするタイミングは決まって
自分にとって不都合がある時と、
気分が乗らない事がある時、
思い通りにいかない不満がある時だ。

痰は絡んでないように見えるのに
咳払いをする。

喉に何かが詰まってるというより
嫌なことを払拭したくて、
それを表現していると私は思っている。
年だから咳くらいする?
咳はするかもね。
咳払い…あれは違うんだよね。
喉に違和感があるなら咳払いはすぐに
止められないはず。
なのに毎回自分で都合よく止められるって
なんだ?
苦労せずにピタッと止められるのは、
自ら意図的に発してないと無理なんだよ。
年だから咳くらいするって思ってたら、
なおのこと意図的にしか見えない。


自発的によく咳払いをする人は、
前世で自ら毒を持って
人生を手放した人だって認識してる。
この急に得体のしれない話は、
20代の頃に人に教えてもらったか?
占いで聞いたのか?その当時流行っていた
スピリチュアル的な番組で言ってたのか?
何故かそんな情報がずっと記憶されてて
不思議と納得してる。



今日私の両親が夫の実家にお邪魔した。
義父へお線香をあげに来たのだ。
そんな私の両親の前でも発してた咳払い。
姑は絶妙なタイミングで咳払いをしていた。

出したお茶がなくなった頃に
台所へ席を立つ姑。
私は両親と夫とずっと話しをしていた。
台所に立った姑を気にもとめなかった。
私はあの空間に夫家族の中の
嫁の立ち位置にはいなかった。

出された湯呑みにお茶がなくなっても、
わざわざ急須にお湯を入れに行くことなんて
しなかった。
その時はあくまでも自分の両親の娘として
あの場にいた。
客人のつもりになってた。

でも当たり前のように姑は違った。
あんたはあたしの加勢をしなさいよと
言わんばかり。
私が私の両親と夫の会話に参加する度に
咳払いをしてた。
夫の母親が席を立って準備をしてるんだから
嫁であるあんたは気を遣いなさいよ。
嫁が来ないのが不服だった姑は、
喋ってないで手伝いなさいよを
咳払いで伝えてきた。
私の両親の前でさえそれをする。
どの立ち位置にいるんだよ?
姑からしたらお前がな!ってこと何でしょうね。
今日姑と会っている中で、
咳払いをしていたのはその合間だけ。


私の母が座った場所からはちょうど姑が
台所で何かを準備をしているのが
見えていた。
親戚からもらったシャインマスカットを
用意していたようだ。
私の母は婿側の母親が何かを準備してるのと
何度も咳払いをする様子を察して
「お義母さん、もういいですよー」
「お構いなくー」と言った。
娘の私にこれみよがしに
「ほら、あんたも手伝いなさい」とは
言わなかった。
確かにもてなしを催促してるように
取られるかもしれないしね。


姑は自分の空間である台所に
他人の私や義兄嫁が立つのを嫌がる。
なんなら自分の息子たちですら嫌がる。
これは私の母も同じだ。
私の母と違うところは自分が主導権を
握ってる場合には台所に立っても
OKなところ。
知らない人が自分の目が届かない所で
自分のテリトリーに入ってくるのは
許せない人。
監視下にないなら勝手に触らないでっっ
と言わんばかりのそういう人だ。

だから姑自身が自分の陣地にいる時は、
テリトリーだろうが入ってきても許される。
だから今回も嫁の当然の使命として、
あんた達にもてなすんだから準備してよ
ここへ来てあたしのフォローしなさい
気を遣いなさいという感じだった。
私をここまで育てた両親の前でも
その態度がとれるってすごいですよね。


私の両親にお茶を出すときも、
私が加勢するのが当然だった。
「このお菓子をだしてくれるー」
当然だった。息子にやらせれば良くない??
あんたはこっちサイドなんだから
動きなさいだった。
私の両親なんだけど。
何であんたの子供として動く感じになってるの?私はあなたに育てられて来たわけじゃない。使うなら息子にしてよ。

何しても「いいのよー座ってて」では
なかった。目がしっかりと訴えてた。
私は客人ではなくこんな時だけ
向こうの家族の一員らしかった。
こんな時だけ余所者ではないらしい。

姑が温泉仲間の前でとる私への態度とは
大違い。「娘じゃなくて、ほら嫁よー」って
細く嫌なものを見る目つきになるのとは
大違い。そんなのがいつもの姑。
そうやって先に仕掛けてきたのはこの人だ。
人生の先は考えないくせに、
こういう事だけは先手を打って
攻撃できるのよね。
妙な嫉妬の能力しか持ってない。


姑の咳払いには意味があるって話。