毎日ではないけど
週に1、2回は聴くサンベア・コンサート


「sun bear concerts」は
1976年にキース・ジャレットが
来日したときのソロ・ピアノ公演を
録音し、そのうち5日分のコンサートを
LP10枚組としてリリースしたもの

つまり1公演が2LPに収まっています

LPは両面で40分前後…
片面20分くらい


1945年生まれのキース・ジャレット
1976 年は31歳で
体力的にも力がみなぎっており
当時珍しかった即興の
ソロピアノ演奏スタイルは評判となり
1975年リリースの「ケルン・コンサート」は爆発的に売れていました


サンベアコンサートは
前年発売のバカ売れケルンコンサートの
キース・ジャレットの日本公演を
すべて録音し、ピアノの音がよい
5公演をレコードにしたもの


以前、調べてみたら
サンベアコンサートの収録時間は
ビートルズ全アルバムを一周するより
長くて驚いたことがあります


このコンサートの全編が
大傑作だとは言えないですが
ひとつも同じパターンなしで
演奏をしているのには驚かされます


ポール・マッカートニーのライブも
凄いなぁ…と思いますけど
ビートルズやソロなどのレパートリーを
繰り返しているわけで
即興でメロディーを紡ぎ、毎回
80以上の演奏をしているキースは
どうなっているんだろうと思うのです


じゃあ、80分、人前でなんかやりなさい…となって
なにかやれる人はそうそう居ませんよ


リスナーとして
このアルバムを聴くとき
1公演80分をじっと聴くのは難しく
通勤や読書、ネットチェックのBGMとして
「ながら聴き」するのがほとんどです


そもそも人間の集中力は
25分くらいと言われます



レコード時代であれば
片面20分程度を鑑賞し
そのあと仕切り直してから
次の面を流していたので
リスナーも集中して聴けたのでしょう


WALKMANで再生すると
(設定の問題なのかもしれないけど)
WALKMANはどんどん再生していきます

今の曲が終わったら次の曲、
このアルバムが終わったら次の曲…
だからサンベアコンサートを流すと
ずーーーーっとサンベアか
次のキースのアルバムまで
ピアノ公演が流れ続けます


これに集中し続けるのは
私は無理


だから、基本は「ながら聴き」
そしてときどき
寝室で瞑目して音楽鑑賞します
それでも、手持ち無沙汰になり
本やスマホに手を出しちゃうこともしばしばです


リスナーの私の集中力が
乏しいのは棚におくとして
キース・ジャレットさんは
40分とか80分とか
(一応、LP1枚で1曲とされてます)
(一曲ごとに休憩しているかは不明)
ぶっ続けで演奏をします


バンドなら、
ここは他の楽器が演奏している間に
少し手を抜こう…とか休むとか
出来るでしょうが
ソロ・コンサートですから
キースが弾かなければ演奏が止まります


キース・ジャレットは少なくとも
絶え間なく1作品の40分前後は
止まることなく演奏しています

先にも人間の集中力は…と話しましたが
こんな演奏を数日おきに行うキース…

集中力で乗り切っているのか
トランス状態なのか
どんな心身モードで演奏をしているのか


私はキース・ジャレットさんの
音楽だけでなく
演奏されるまでの神秘に興味を覚えます