サッカーにこんな表現があるのを
ご存知でしょうか?
トマトケチャップがドバドバ出る
ゴールできずにいたフォワードが
1得点すると
続けてゴールを決めはじめること
というわけで
ビートルズをもうひとつ
今回は
Lady Madonna / The Beatles
https://www.youtube.com/watch?v=Q8SnIII46oQ
♪
レディー・マドンナ
脚もとの子どもたち
どうやって食わせていくんだい?
家賃はどうやってやりくりしてるのかい?
カネってのは天からの贈り物だなんて
思ってるのかい?
金曜の夜は
スーツケースなしでやってきて
日曜の朝は
修道女みたいに忍び歩き
月曜日には
子どもたちは靴ひも(ブートレース)を結び
見てごらん、彼らの走りっぷり(ラン)を
レディー・マドンナ
おっぱいを吸う赤ちゃん
他の子どもたちには何を食わすんだい?
見てごらん、彼らの暮らしぶり(ラン)を
レディーマドンナ
ベッドに横たわって
頭のなかに流れる音楽を聴いている
火曜の午後は
終りがやってこない
水曜の朝は
新聞が届かなかった
木曜の夜には
君のストッキングは穴があいている
見てごらん、彼らの暮らしぶり(ラン)を
レディー・マドンナ
脚もとの子どもたち
どうやって食わせていくんだい?
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160716/09/boomooo/39/f6/j/o0450046213698473740.jpg?caw=800)
ポール・マッカートニーの作品です
マドンナ=聖母マリア(キリストの母)
と
普通なら発想するわけですが
この歌のマドンナさんは
子だくさんで生活に追われ&疲れており
ちっとも聖母感がありません
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160716/09/boomooo/18/ba/p/o0540096013698473747.png?caw=800)
レディー・マドンナは
英国では17枚目のシングルとしてリリース
15作目 1967.07 愛こそはすべて/ベイビー・ユー・アー・ア・リッチ・マン
16作目 1967.11 ハロー・グッドバイ/アイ・アム・ザ・ウォルラス
17作目 1968.03 レディー・マドンナ/ジ・インナー・ライト
18作目 1968.08 ヘイ・ジュード/レヴォリューション
19作目 1969.04 ゲット・バック/ドント・レット・ミー・ダウン
注目したいのは
レディー・マドンナは1968年の作品で
ヘイ・ジュードの前にリリースされた作品だと言うこと
ヘイ・ジュードは次の側面があります
①ジョンの離婚が近づき、その子に向けてポールが作ったもの
②ビートルズの作ったレコード会社アップルからのシングル第1弾
Hey Jude / The Beatles
https://www.youtube.com/watch?v=kl2pFgEywng
①ジョン・レノン離婚(ヨーコ台頭) の線で考えると
レディー・マドンナとは
ジョンを失い、ひとりで子供を育てていくであろう
シンシア・レノンのことをイメージしているのだろうか?
ヨーコに御熱になるジョンを敬遠するように
その調子だとシンシア&ジュリアンが
たいへんな思いをするかもよ…と
さりげなくポールが歌ったのかもしれない
ポールは1942年生まれなので
第二次世界大戦(1939-45)の最中に生まれています
ジョンらビートルズのメンバーも
戦中生まれです
まわりには
未亡人や戦争孤児もきっといたはずであり
ジョンやポールは幼くして親を亡くして
寂しい思いを抱えた経験があります
そういう記憶を刺激しようとした??
別の視点で言うと
ヨーコも子持ちだったし
リンダ(前年1967年にポールと知り合う)も子持ちで
ビートルズのまわりにはシングルマザーであっても
ばりばり活躍している女性もいた
そう
私はこの線でレディーマドンナを考えていたのです
ジュードの母シンシアや
キョーコの母ヨーコや
気になる存在リンダのような
女性たちのことをイメージしながら
ポールはソングライトしたんじゃないか…と
でも
私は②の線かな…と思うようになりました
②アップル&チルドレン の存在
1967年にマネージャーのブライアン・エプスタインが亡くなり
自分たちをマネジメントする存在がいなくなったビートルズは
アップル・コアを立ち上げます
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160716/09/boomooo/87/5a/j/o0800080013698482258.jpg?caw=800)
1968年に設立したアップル・コアは
アップル・レコードのほかにも
ブティックなども展開するものの
行き当たりばったり&適当の
放漫経営だったため
スタートして早々、ジョンが
「このままじゃ、俺たち破産だ」と
心配する状態に陥ります
マドンナとは自分たち、ビートルズで
子どもたちとは
アップルの従業員、関係者なのかもしれません
靴ひもを結んで走るという歌詞も
ちょっと単語をいじれば
ブートレッグで経営する…と
皮肉っているようにも解釈できます
あるいは
子どもたちとは
ビートルズ・チルドレン…
ビートルズに憧れていた
ロックバンド、ミュージシャンが育ってきた
自分たちの時代は終わり
次世代が第一線で活躍しはじめている…という
危機感もあったのかもしれません
(つまり、アップルの経営は、ますますヤバくなる)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160716/09/boomooo/8c/4f/j/o0800060013698477963.jpg?caw=800)
レディー・マドンナが何者なのか
私はポールのコメントを読んだことはありません
漠然と女性全般をみて感じたことを
歌詞にしているという説があるらしいけど
いまいちピンとこない
(ウーマン・リブというやつ??)
(そっちはジョン・レノンの主戦場ではないのか?)
他の何がしかのメッセージを籠めたからこそ
シングルにしたのではないか
漠然とした女性たちを歌っているのではなく
きっと何がしかのメッセージ、想いを
ポールは歌詞にしていると思うのです
この時期のビートルズのシングルは
ちょっとバカっぽい内容でも
よくよく咀嚼すれば
ちゃんと意味、裏付けがあります
(少なくとも私はそう思います)
レディー・マドンナだけが
その例外とは思えないのです
ですから
この当時のビートルズの環境や
ポールの背景、状況を考えると
こんなところかなぁ…と思うのです
追記
レディ・マドンナ=Ready Madonna
と読み替えれば
女性の社会進出、台頭する社会の歌と
曲解できる??