好決算予想でも株価が期待外れに終わった銘柄の中に宝あり | ブー子のブログ

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好決算予想でも株価が期待外れに終わった銘柄の中に宝あり



残念ながら東京市場はまだ軟調なままです。GWが終わったにもかかわらず浮上しないどころか、日経平均は9000円の大台を割り込んだりするありさま。調整に入ってすでに1カ月になるため、少々うんざりといったところです。

$ブー子のブログしかし明けない夜はなく、降りやまない雨もありません。日経平均は下げたといっても9000円前後。これは振り返ると2月初旬の水準です。その意味では東京市場は2月に戻った。こういうことになりますが、救い難い水準になったわけではありません。下落幅も3月27日の高値10255円からは12%ほど。これまた調整の範囲内といえます。

ではもうこれ以上、下げないのか。ぜひそうあって欲しいところですが、実際は残念ながらそうは言い切れない状況です。欧州債務問題の再燃。これがあるからです。GW明け後の失速は、ただただ欧州の政治状況の混迷。これにあります。フランスの大統領選挙は結局オランド氏の勝利に終わりましたし、ギリシャの総選挙では急進左派連合が大躍進、第二党ながら組閣の責任を担うことになりました。フランス、ギリシャともに欧州債務危機克服のために欧州連合とIMFが取り決めた緊縮策に強く反対しているのですから、市場が心配するのも無理はありません。特に東京市場の心配ぶりは世界でも群を抜いていて、過剰なほどの反応ぶり。それだけ大きく売り込まれてしまった形です。

それに対して、おかしい、反応が過敏過ぎる。こう文句をつけても始まりません。欧州情勢に東京市場は、当の欧州よりも神経質に反応するのです。ユーロの下落=円高を案じるからで、今回もそれが売り要因になりました。一時3月には111円台まで落ちた円が、いまでは102円台に入ったりしているのです。これでは自動車、ハイテク、機械、精密などの主力株が上がりにくく、ここは円の対ユーロでの上昇トレンド転換を待つ他ありません。それが実現するには何といっても欧州情勢の落ち着き。これが求められるのですが、ギリシャの政局混迷はなお続く恐れがあり、スペイン、オランダ、そしてフランスでも何が起きるか分からない。そんな状況のため、安心はできない。これが実際です。

それでは株式投資はやりようがないではないか。こう言われてしまいそうですが、以上は全体についてのこと。個別には、いまなお魅力的な銘柄が多数あり、実際に戦果も上げられます。幸いいまは、日々前期決算と今期予想の発表があり、買い手がかり材料に不自由しません。それにしては株があがらないじゃないか。こういうことになるかもしれませんが、実はそんな状況だから投資魅力がある。こういえます。好決算予想銘柄でも、いまは株価が上らないか、下げてしまうこともある。こうだからです。

では、具体的にはどんな銘柄が狙い目か。紹介させてもらいます。

まずは大日本スクリーン(7735)です。半導体製造装置メーカーで、特にウエハ洗浄装置では世界首位です。前期落ち込んだ業績は、今期急回復が見込めるものの、市場予想に届かなかったとして株価は上がっていません。しかし市場予想自体、当てになりません。そんなものと比べて期待外れといわれても・・・です。株価は上がっていない分、魅力的といえます。

半導体関連株ではアドバンテスト株(6857)も狙いどころにあります。この会社は半導体検査装置で世界首位。そのため株価は戻り高値圏にあるのですが、5月に入って失速です。しかし半導体検査装置はスマートフォン向け需要の拡大が続いていて、当面失速の恐れはありません。株価もさらなる高値があると見ています。

好決算が素直に評価されている銘柄にも目を向けておきましょう。日本調剤(3341)です。駅前や大病院近くへの出店が大成功、前期、今期ともに増収増益続きであり、株価もそれを素直に映した動きになっています。今後も当分続くと見てよいでしょう。


株式アドバイザー・北浜 流一郎