連載第137回・先人の相場哲学に学べ! | ブー子のブログ

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$ブー子のブログ◎キンドルバーガー、グレアム、バフェットに通じるもの

2012年のスタートに際し、改めて先人の相場哲学を学んでおきたいと思います。チャールズ・キンドルバーガー(故人)は1930年代の大恐慌の研究家です。彼はパニック的な投げ売り相場が終わる条件として、以下の3点を挙げています。

すなわち、「1」著名な投資家が買い出動すること、「2」マーケット(市場)が閉鎖されること、「3」中央銀行があらゆるもの(商品)の買い手になること――です。

これを現在に置き換えてみますと、「1」はウォーレン・バフェット氏でしょう。そう、かつてのジョセフ・ケネディ、ジョン・テンプルトン、ピーター・リンチなどの“相場巧者”もそうでしたが、彼らは基本的にバーゲン・ハンティングを得意としています。

バフェット氏は昨年末に訪日(出資先のタンガロイのいわき工場を訪問するのが目的だったが……)、日本株を買い始めている、といわれています。もちろん、「買い出動」については公表はされていません。

「3」については、すでにBOE(イングランド銀行)、FRB、日銀が動いています。次はECB(欧州中央銀行)の番です。

ベンジャミン・グレアム(故人)は近代証券分析の父として知られていますが、最近はむしろ、あのウォーレン・バフェット氏の“師”(大学時代の先生)としての方が有名ですね。

彼は1930年代の世界恐慌を踏まえ、「マーケットは常に、賢く冷静であり、合理的に動くわけではない。ときに、暴力的、かつ理不尽なバカげた株価を形成することがある」と語っています。

まさに、日本市場の現状がそうでしょう。日本を代表する、というより世界のトップクラスの優良(グローバル)企業のPBRが軒並み1倍割れ、解散価値以下の株価水準に売りたたかれています。海外メディアが「心を引き裂く大悲劇」と報じた東日本大震災直後の3月15日の安値(日経平均株価の終値ベースの安値は8605円)以上に売り込む必要があるのでしょうか。

もちろん、これは欧州情勢(南欧諸国のソブリン・リスク&ユーロ不安)、世界景気の減速懸念、タイの洪水、超円高などに加え、ヘッジファンド、投信の解約増→換金売り、機関投資家の見切り売り、信用取引に追い証発生→投げ売りなど需給悪、人気離散を反映したものでしょう。

しかし、ベンジャミン・グレアムは「そこが千載一遇の買いチャンスになる」と指摘しています。その教えを忠実に実践し、巨万の“富”を築いたのがウォーレン・バフェット氏です。

「新春は船に乗って!」日本郵船(9101)を攻めようではありませんか。筆者は昨年秋以来、“川底の金貨”として一貫注力しています。

北興化学工業(4992)は底打ち→反騰態勢を鮮明にしています。出来高も急増中です。
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