8月4日(ブルームバーグ):政府・日銀が円売り介入とともに資産買い入れ基金10兆円増額を決めたことについて、市場ストラテジストらは次のようにコメントした。
これに先立ちスイス国立銀行(SNB、中央銀行)は3日、スイス・フラン高抑制に向け、予想外の利下げを発表するとともに短期市場でフランの供給を増やすと表明した。
コメントは銀行が公表したリポートから集めた。
◎コメルツ銀行の為替ストラテジー責任者、ウルリヒ・ロイヒトマン氏:
「今後数日にわたり市場で好感される公算が大きい。短期的に見て、1ドル=77円付近の水準が新たな攻撃を受ける可能性は低いようだ」
「これでスイス・フランと円の条件は同じになった。G10内でセーフヘイブン(安全な避難先)を見つけるのは難しい。スイス・フランと円への投資を続ける必要はあるだろうか。両通貨の上昇圧力は続くだろうか。ある程度そうなるのは間違いないだろう」
◎BNPパリバの為替ストラテジー責任者レイ・アトリル氏率いるストラテジストら:
「日銀は介入のタイミングをうまく計ったようだ。SNBが金融政策を通じてフラン高圧力を抑えたわずか1日後だった。市場の注目がフランと円に集まる中、日本が何もしなければ市場がセーフヘイブン通貨として円買いポジションを積み上げていた恐れがある」
◎UBSの為替ストラテジスト、ギャレス・ベリー氏:
「数年にわたる円の上昇トレンドの反転を誘導するような試みは失敗に終わる可能性が高い。日本の当局もそれを認識しているため、恐らく多くを期待しないだろう」
◎三菱東京UFJ銀行の為替ストラテジスト、リー・ハードマン氏:
「金融緩和と為替介入の組み合わせが円押し下げ圧力を高めた格好になったが、この措置だけでは円高トレンドの転換には恐らく不十分だ」
◎シティグループの為替ストラテジスト、バレンティン・マリノフ氏
「ユーロ圏周辺国の問題が続き、世界の景気見通しが改善しない中、セーフヘイブン通貨であるフランや円の対ドルの下落トレンドが再開する可能性は依然として低いようだ。このことはSNBと日銀が過度の通貨高を阻止する取り組みとして、追加的な政策を取るとの見通しを裏付けている」