[杉村 富生先生の株式コラム 10月25日号] | ブー子のブログ

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[杉村 富生先生の株式コラム 10月25日号]




理路整然と曲がる!の愚

 兜町には理路整然と曲がる!という相場格言があります。ひたすら理屈をこね回し、何となく「う~ん、なるほど」と、みんなを説得できるものの、結局は予測がはずれてしまう、そんな“専門家”と称する人達がみなさんの周囲にいませんか。

 これは“専門家”を自認する筆者として最も自戒すべき相場格言です。為替について、筆者は今夏以降、?当局がマーケット(相場)をコントロールすることはできない、?円高にはさまざまな要因が絡み合っており、この流れはだれにも止められない―とし、いずれは79円75銭(1995年4月19日の戦後の最高値)を突破される、と主張してきました。確かに、現状はほぼ予測通りの展開になっています。まあ、自慢じゃありませんが・・・・。

 すなわち、今回の円高の背景には、?ドル・ユーロ不安→資金が安全資産に逃避、?新興国での円人気→外貨準備に占める4~6月の円の金額は3月末比27%増、?中国要因→外貨準備のうち、ドルのウェイトを落とし、円と金を買う、?日本のデフレの侵攻→デフレは通貨を強くする、?中央銀行(日銀)の健全性、?円の流動性の高さ→外為市場における円の売買シェアはドル、ユーロに次ぐ第3位(逃避資金の受け皿?)、?信頼性→GDP比の対外純資産は香港(ただし、香港ドルはドルとペッグしている)、スイスに次いで第3位―などを指摘できます。

 まさに、理路整然としているではありませんか。さらに、基軸通貨(キー・カレンシー=ドル)には?大量供給の宿命(世界中、どこにでも存在する必要がある)、?減価(値上がりが期待される場合、退蔵されてしまう→流動性が欠ける)する―というハンディ(弱み)があります。現実に、ドルは40年間、下がり続けているではありませんか。現実は否定しようがありません。

 こんな説明を受けると、多くの投資家のみなさんが「なるほど、円高だ~ッ」となるでしょう。いや、こんなクドクドと講釈をされなくったって、現状、おおび大多数の人達の見解は円高予想です。

 “専門家”と称する人々は「60円だ~、50円だ~」と叫んでいます。しかし、これは危険です。極端な意見がまかり通るような事態は常に、その逆のパターンを考えておく必要があります。

 筆者は講演会などではこのところハイテク株(セクター)の買いを勧めています。具体的にはミツミ電機(6767 東1 100株)、村田製作所(6981 大1 100株)、NOK(7240 東1 100株)などですが、「最少の100株単位でOKです。コツコツとていねいに拾っておいて下さい。最近、円高でも株価は下げなくなってきました。これで円安になれば株価はふっ飛びますよ」と。これが本当の逆張りです。

 もちろん、「円高、円高、円高」の大合唱に反発する気持ちもあります。ただし、理路整然と曲がる!の愚を避けたい、との本音は事実です。2000年1月15日のITバブルのピークのときもそうでした。評論家はどうしても理論先行になりがちです。しかし、相場はそうではありません。

 1歩も2歩も先に行っています。だからこそ、いつも自戒、自省の毎日です。実際、ハイテク株の一角は円高にもかかわらず、業績が急浮上に転じる見通しです。例えば、NOKの連結1株利益は2011年3月期が149円(2010年3月期は8円)と予想されています。

 村田製作所の連結1株利益は2011年3月期が276円、2012年3月期が298、2013年3月期が324円と予想されています。新興国でのエレクトロニクス製品の高機能化につれて、日本の電子部品が使われ始めたのです。これは大きな変化です・

 現実に、「iPhone」には日系電子部品メーカーの製品はほとんど使われていませんでした。いや、使う必要がなかったのです。しかし、成熟した「iPhone4」には日本製が大量に使用されています。