[杉村 富生先生の株式コラム 10月12日号]
株価は何でも知っている!
2010年“投資の日”キャンペーンにおける筆者の講演テーマは「始める前に知って欲しい投資の知識」です。すでに、6都市に行きました。あと、松山、高知が残っています。
皆さん、とても熱心です。株価が指標的に、歴史的な安値ゾーンに位置していることを肌で感じておられるのでしょうか。どの会場も満員です。
講演会では現状を正しく認識し、リスク・マネージメントを徹底せよ!最低限の投資哲学・ノウハウを身につけよ!などと主張しています。たとえば、投資の3K、X+α理論、風幡の説法、経営判断の法理などは証券会社に行く前に身につけておくべき基礎知識です。
さらに、為替介入に関する経験則(単独為替介入では為替をコントロールできず、逆に介入が円高を加速する→1995年2月17日に初介入の時点の円相場は1ドル=97円64銭だったが、4月19日には79円75銭の超円高に)を知っていれば現在の状況下、オタオタすることはありません。
このほか、経済理論ではルイス転換点、最適通貨圏の理論、共有地の悲劇、街灯のカギ、要素価格完全均等化の法則などが現状分析、将来予測に有効です。相場予測は確度を高める必要があります。
そのために、テクニカル・アプローチ、ファンダメンタルズ・アプローチ、ジャッジメンタル・アプローチを駆使するわけですが、基本を理解していなければ使いこなせるはずがありません。そう、常に基本を知る者が勝つ!のです。
新たな金融規制強化の動きが出ています。特に、スイスが強硬に主張しています。「メガバンクには自己資本比率の上乗せが必要である」と。これが実施されると、みずほFG(8411 東1 100株)は再増資に追い込まれる、と警戒感が高まっています。
しかし、スイスの主張がそのまま通るとは思えません。確かに、スイスは大変です。国内にUBS(総資産125兆円)、クレディ・スイス(同97兆円)があり、その総資産はスイスのGDP(46兆円)の5倍に達するのです。
万一の場合、スイスがふっ飛びかねません。小国ながら国民皆兵制度を採用、各家庭に武器を供与、あのナチス・ドイツの侵攻をも退けたスイスは“内”に爆弾を抱えています。だが、これは独自の規制を課すべきでしょう。
日本のメガバンク3行の総資産は487兆円です。これは名目GDPの0.9倍にすぎません。金融庁は「新たな規制を考えていない」とコメントしています。マスコミ報道は事実をそのまま報じたり、事実を伝えないケースがみられます。
だからこそ、記事の裏を読む!ことが重要ですし、X+α理論(知られざる真実をいかにしてつかむか)がクローズアップされるのです。ちなみに、知られざる真実を手っ取り早く知る方法はテクニカル・アプローチです。
要するに、株価は賢い!株価は何でも知っている!のです。皆さんも経験があるでしょう。株価がズルズルと下がり、おかしいなあ~と思っていたら突然、業績の下方修正が発表された、なんてことが・・・・。逆のケースもあります。
インサイダー情報? そんなことではありません。情報はもれるものです。日本M&Aセンター(2127 東1 1株)は協力関係にある公認会計士200人をエジプト研修に招待します。すべてビジネスクラスを利用するそうです。しかし、1便では足りません。席がないのです。とはいえ、日が違うと、現地での予定が狂ってしまいます。
この席の確保は大騒ぎです。チケット代だけで1億円だそうですが、旅行代理店の間では「いまどき景気の良い会社があるもんだなあ~」と評判です。当然、これはマーケットに伝わります。株価は? ジリ高です。株価はいつも正直なのです。