昔、昔のお話と円高の功罪! | ブー子のブログ

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昔、昔のお話と円高の功罪!

 もう、30年以上も前の話です。筆者は証券専門紙の記者をしていました。あるとき、上司(社長)に、「成長著しいシリコンバレーを調べてこい」といわれました。ムチャクチャな話です。

 なにしろ、外国には行ったことがなかったし、「バレーって何だ?」といった感覚でした。それに、日本路線を開設したばかりのユナイテッド・エアラインを使え、と。料金が安かったのでしょう。しかし、シアトル便しかなく、乗り継ぎをしなくてはなりません。
 めんどうですし、ロサンゼルス行きにすんなり乗れるのか、不安でした。案の定、成田の出発が遅れ、シアトルで搭乗予定の飛行機はとっくに離陸、途方にくれたのを覚えています。

 サンフランシスコでは取材先からホテルに戻ると、荷物(連泊予定であり、部屋においていた)が全部なくなっていました。これまた大騒動だったのですが、そんなことはどうでもいいことです。問題は為替です。1ドル=270~280円の時代です。

 ロングビーチに滞在していたとき、1日だけオフになったのです。「メキシコに行ったら? 日帰りのツアーバスがあるよ」といわれ、参加しました。料金はあまり考えなかったですが、何と1000ドル、エッ?じゃありませんか。

 現在の為替レートでは8万5000円程度ですが、当時は27万~28万円ですよ。冗談じゃないぞ、と帰国後、会社に請求しましたが、くれたのは2万円でした。これはひどすぎます。

 このあと、韓国の東西証券が日本支社(社員1~2人→駐在員事務所?)を設け、そこの人と親しくなったこともあり、韓国に良く行きました。1000円が3200ウォン前後でした。1000ウォンは約300円強です。

 現在、1000円は1万2500ウォンと交換できます。ウォンはドルと連動していたこともあって、大幅な円高・ウォン安になっています。韓国企業の強さは改めて述べるまでもありません。

 意思決定の速さ、韓国人の向学心、勤勉さなどを否定するものではありません。ただ、2006~2009年の3年間だけでも7割も円高・ウォン安という状況は異常です。

 これでは日本企業は圧倒的に不利です。価格競争に勝てません。加えて、法人税(日本41%、韓国24%)です。日本の製造業は黙って、生産拠点を海外に移しています。空洞化は一段と進むでしょう。

 政府は「雇用、雇用、雇用」と叫ぶ前に、企業の活力を取り戻す政策を断行、雇用先を確保するべきではありませんか。すでに、HOYA(7741 東1 100株)、TDK(6762 東1 100株)の海外従業員比率は9割となっています。

 企業だけではありません。資産家の海外脱出も相次いでいます。最近、東証1部上場企業(機械、サービス)のオーナーが生活の拠点をシンガポールに移しました。所得税、相続税強化の動きをイヤ気したのです。

 日産自動車(7201 東1 100株)は主力車種の「マーチ」をタイで生産、輸入販売しています。「タイ産自動車にせよ」などと批難されているようですが、こんなケースはもっと増えるでしょう。ホンダ(7267 東1 100株)は埼玉県に新工場を作る予定ですが、工事はストップしたままです。代わりに中国工場の建設を急いでいます。
 新首相にだれがなろうとも経済・企業の活性化が緊急の課題でしょう。なにせ、この20年間、日本のGDPはまったく増えていません。バラまき政策では雇用を確保できないのは明白です。

 為替の影響を受けにくい日本調剤(3341 東1 10株)、プロトコーポレーション(4298 JQ 100株)はじっくり狙えます。